ビジネスの現場でも“狭額縁”で差をつける! デルの新「Latitude 13 7000」を検証するCore M搭載(2/3 ページ)

» 2016年06月03日 06時00分 公開

ディスプレイとキーボード

 13.3型ワイド液晶ディスプレイの表示解像度はフルHD(1920×1080ピクセル)、画素密度は約166ppi(pixel per inch:1インチあたりのピクセル数)。仕様上の視野角は垂直、水平とも80度。実際に視野角も広く、視認性はよい。ハードウェア情報ツールHWiNFO64によると、シャープ製LQ133M1/SHP1460(2016年製造)と表示された。

1920×1080ピクセル(フルHD)表示の液晶ディスプレイ。タッチパネルは搭載しておらず、画面は非光沢だ。狭額縁を優先した設計なので、Webカメラとカメラのステータスライトは液晶パネルの上部ではなく、液晶パネルの左下というユニークな場所に内蔵している。Webカメラは92万画素、対角視野角は74度。30fpsで1280×720ピクセル(最大)の動画を撮影可能だ

 ディスプレイキャリブレーションツール「Datacolor Spyder5PRO」による測定結果は、AdobeRGBは77%、sRGBでは99%と幅広い色域を達成したが、明るさは244.4カンデラ/平方メートルと少し低めの結果だ。明るさが抑え気味なのは、小型バッテリーを採用しながら長時間のバッテリー駆動を目指した結果だろう。軽量化とトレードオフなので仕方ないが、屋外での利用を考えると300カンデラ/平方メートルは欲しいところだ。

 キーボードはキー間隔が離れたアイソレーションタイプの86キー仕様。配列は比較的素直、主要キーのサイズは実測14.5ミリ角、キーピッチは実測で約18ミリ、キーストロークは1.9ミリ。打鍵感はよく、薄いボディーにも関わらず剛性も高く非常にしっかり作られており、気持ちよく入力できる。

キーボード

 タッチパッドは物理的なボタンが2つある標準的なタイプでALPS製だ。クリックボタンが一体型のタッチパッドを採用するNew XPS 13と差別化を図っている。実測で約100ミリ(横)×48(縦)とタッチパッド部の面積も十分確保され、ボタンはクリック感があり使いやすい。また、デル独自の「ポインティングデバイス」の設定ツールが用意され、3本指や4本指ジェスチャの割り当てや各種ボタン、感度設定などが簡単にできるのはありがたい。

タッチパッドの設定画面

パフォーマンスは?

 各種ベンチマークテストの結果を見てみよう。評価機の主要スペックをおさらいすると、13.3型フルHD(1920×1080ピクセル)、2コア/4スレッド対応のCore m5-6Y57(1.10GHz/最大2.8GHz)、8GBメモリ(LPDDR3 1600MHz)、256GBのSSD、34Whrバッテリー、Windows 10 Homeといった構成だ。

 まずはプロセッサ性能を評価するCINEBENCHから。CINEBENCH R11.5ではCPUスコアが1.90pts、同じくシングルが0.70pts。CINEBENCH R15ではCPUスコアが189cb、同じくシングルが67cb。マルチスレッドのCPUスコアではCore i7-6500U搭載のNew XPS 13やCore i5-6500U搭載のSurface Pro 4と比較すると約60%と控えめ目な結果となった。

CINEBENCH R15のベンチマーク比較
モデル Latitude13 7370 New XPS 13(Core i7-6500U搭載) Surface Pro 4(Core i5-6300U搭載)
Open GL(fps) 25.07 35.77 40.08
リファレンスマッチ 97.8% 97.90% 97.80%
CPU(cb) 189 320 305
CPU(シングルコア、cb) 67 126 115

 ストレージ性能を計測するCrystalDiskMarkのスコアは、極めて良好な結果が得られた。なお、デバイスマネージャによるとストレージには「NVMe THNSN5256GPU7 NV」と表示され、型番からみると東芝製のM.2 Type 2280片面モジュールが採用されているようだ。

CrystalDiskMarkのスコア CrystalDiskMarkのスコア

 システム全体のパフォーマンスを評価するPCMark 7の総合スコアは4078、Lihtweihtは3873、Productivityは3387、Entertainmentは3029となった。

 3D描写性能を評価する3DMarkでは、FIRE STRIKE 1.1が587、SKY DIVER 1.0が2345、CLOUD GATE 1.1が4002、ICE STORM 1.2が39281だった。

 FINAL FANTASY XIV:新生エオルゼアベンチマーク キャラクター編でチェックした3D描画性能は、1280×720ピクセルの高品質(ノートPC)のウィンドウモードでは2070、「普通」に楽しめるという結果になる。

 winsat formalコマンドの結果は、総合 5.2。プロセッサ 7、メモリ 7.6、グラフィックス 5.2、ゲーム用グラフィックス n/a、プライマリハードディスク 8.8だった。

winsat formalコマンドの結果

 予算に余裕があるならば、Core m7-6Y75 プロセッサーを搭載モデルを選択するのもよいだろう。ベンチマークテストでは、内蔵ステレオスピーカーの力強さと音質の良さに驚いた。正直、ビジネスモデルのUltraBookなのであまり期待はしていなかったが良い意味で裏切られた。前面側面斜め下に2W(RMS)×2チャンネルのスピーカーを配置。コントローラーはRealtek ALC3246、WavesのMaxxAudio Proがインストールされ、独自ツール「Dell Audio」によってイコライザやスピーカー設定が簡単にできる。マイクのエンハンスメント機能も装備され、バックグラウンドノイズなどカットすることも可能だ。ちょっとした広さの会議室でのカンファレンスコールは、外部スピーカーなしにこなせそうだ。

  • パフォーマンステスト
    • Windowsエクスペリエンスインデックス(PC総合評価)
    • CINEBENCH R15(CPU性能評価)
    • CINEBENCH R11.5(CPU性能評価)
    • Crystal Disk Mark 5.1.2(ストレージ性能評価)
    • PCMark 7 1.4.0(PC総合評価)
    • 3DMark 1.2.362(3D性能評価)
    • FINAL FANTASY XIV:新生エオルゼアベンチマーク キャラクター編(3D性能評価)

※Windows 10の電源プランは「Dell」に設定でAC電源接続

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