レビュー
» 2016年08月30日 14時30分 公開

ファンレス設計で頑丈ボディー――13.3型画面の「HP EliteBook 1030 G1」でビジネスは快適になるか (1/3)

日本HPのビジネスモバイルPCのプレミアムラインに新型が登場した。快適なビジネスの役に立つのか、検証していこう。

[井上翔, 撮影:矢野渉,ITmedia]

 法人(ビジネス)向けのモバイルノートPCとして高い評価を受けた日本HPの「HP EliteBook Folio 1020 G1」。その特徴を引き継ぎつつ、より快適な作業環境を実現した後継機種が「HP EliteBook 1030 G1」だ。

 8月25日現在、EliteBook 1030 G1の直販標準価格はCore M5-6Y54(1.1GHz/最大2.7GHz)モデルが17万8800円(税別、以下同)から、Core M5-6Y54(1.2GHz/最大3.1GHz)モデルが22万8000円からと、決して安くはない。むしろ“高い”部類に入る。各モデル限定1000台用意しているキャンペーン価格でも前者が13万4800円、後者が16万9800円で、やはり安くはない。

 果たして、EliteBook 1030 G1はそれだけの金額を払うだけの価値のあるモバイルノートPCなのだろうか。今回、筆者はEliteBook 1030 G1のCore M5モデルをレビューする機会を得たので、その真価を見極めていきたいと思う。

EliteBook 1030 G1(M5-6Y54モデル) EliteBook 1030 G1(M5-6Y54モデル)

ボディー:丈夫さを維持しつつ大画面化・軽量化に成功

 EliteBook 1030 G1のボディーサイズは310(幅)×210(奥行き)×15.7(高さ)mmと、先代から変わっていない。また、ボディー素材についても先代と同じくアルミニウムとマグネシウム合金の組み合わせで、高い剛性を有している。その頑丈さは、米軍の物資調達基準「MIL-STD 810G」(いわゆる「MILスペック」)を満たしていることからも明らかだ。

背面から見た図 背面から見た図。一見するとEliteBook Folio 1020 G1からの変化が分からない

 先代との違いは、画面を開くとハッキリと分かる。画面のサイズが12.5型から13.3型とわずかではあるが大型化したのだ。フレーム(額縁)も必然的により細くなり、先代よりもシュッとした印象を受ける。

 海外モデルでは、画面を「フルHD(1920×1080ピクセル)・アンチグレア(光沢なし)」液晶と「QHD+(3200×1800ピクセル)・アンチグレア・タッチセンサー付き」液晶から選択できるが、日本モデルは現在のところ「フルHD・グレア(光沢あり)」という構成になる。ビジネス向けであることを考えると「せめてアンチグレア液晶を選択できれば……」と思わなくもないが、グレア液晶だからといって見づらいこともないのでこれはこれで良い。

画面周辺 画面は13.3型フルHD液晶(グレア付き)を搭載。フレームがより細くなり、見た目もシュッとしている

 重量にもわずかだが変化がある。先代(通常モデル)よりも公称値ベースで40gほど軽い約1.16kgとなったのだ。筆者が試用した個体の実測値は1186g(1.186kg)で、公称よりも少しだけ重いが、先代の公称値よりも軽いことには変わりない。パーツの配置バランスの良さもあってか、実際に手にすると重量以上に軽く感じられる。コンパクトさも相まって、ビジネスバッグに入れて持ち運ぶのも苦にならない。

実測の重量 筆者がレビューした個体の実測重量は1186g(1.186kg)だった(筆者撮影)

ファンレス設計:静かで作業に集中しやすい ただし「向き」「不向き」は見極めて

 ノートPCで作業をしていると、意外と気になるのがファンからの騒音だ。静かな場所で作業している時に限って「コーッ」という音が気になって集中が途切れてしまう――そういう経験はないだろうか。

 EliteBook 1030 G1は、Core Mプロセッサの低消費電力・低発熱という特徴を生かしたファンレス設計となっている。そのため、ファンの音で気が散ることもない。また、吸気口・排気口もないため、ホコリをため込んでファンが壊れるリスクもゼロにできる。

本体底面 EliteBook 1030 G1の底面。吸気・排気口がないため本体内にホコリをため込むこともない

 ファンレス設計はPCから出る騒音を大幅に軽減できる反面、放熱面での不安がつきまとう。特に、移動中に膝や太ももの上にノートPCを乗せて使う場合、底面の温度が高すぎると最悪の場合やけどを負ってしまうこともある。

 この点について、筆者が実際に使った限りでは、WordやExcelでの作業、WebブラウジングやWeb動画の視聴程度であれば、冷房の適度にきいた部屋では全く気にならなかった。筆者のように記事(テキスト)の執筆・編集を中心に、たまに写真の整理や編集をする程度の使い方であれば、ファンレスによる静寂も相まってより集中力を高められるPCであるといえる。

 ただし、3Dゲーム(のベンチマーク)や動画編集など、連続してCPUやストレージ(SSD)に連続して負荷をかける作業をすると、発熱はさすがに気になる。長時間に渡って高負荷な状態が続く作業をする場合は、机上に置いて使うことをお勧めしたい。

太ももに載せて使う様子 太ももにEliteBook 1030 G1を載せて使う。連続して高負荷がかかるような処理をしなければ、熱による不快感は感じない(筆者撮影)
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