先週、複数のショップが注目株に挙げていたのはMSIのGTX 1060カード「GeForce GTX 1060 ARMOR 6G OCV1」だ。2016年7月に登場した「GeForce GTX 1060 ARMOR 6G OC」のマイナーチェンジモデルで、価格も引き継いで税込み3万7000円弱となる。
GeForce GTX 1060 ARMOR 6G OCとの主な違いは出力端子にある。元のDVI×1基、HDMI×1基、DP×3基に対して、OCV1はDVI×1基、HDMI×2基、DP×2基となっている。そのほか、基板の長さが279mmから275mmに短くしてあるのも変化点だ。
TSUKUMO eX.は「HDMI端子が2つになったことで、HDMI端子接続のディスプレイにつなぎながらVRヘッドセットが使えるようになりました。HDMI端子が2基あるGTX 1060カードは意外と少ないので重宝がられていますね」と話す。
VR向けの改良が奏功しているわけだが、少し前までは「VR用ならGTX 1080/1070」という声が大半だった。その需要がGTX 1060カードにまで広がっているところに、本当のヒットの鍵が隠されているようだ。
パソコンSHOPアークは「10月に登場するPSVRもそうですが、少し前にあった『アダルトVRエキスポ2016』の反響も少なからずあるかと思います。ここにきてVRに興味を持つ層が広がっていて、『ハイエンドまでは手が出せないけれどVRがしたい』という人に注目されているんじゃないでしょうか」と分析する。
また、ドスパラ パーツ館も「PSVRよりも上の環境を目指したいけれど、そこまでの予算は出せないという人にはGTX 1060カードが入門的な存在になっているのを感じます。性能だけでみたらGTX 1070以上を選ぶのがいいと思いますけど」と同様の空気を感じている様子だった。今後のさらなる盛り上がりに期待したいところだ。
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