10月26日(米国)に行われた米Microsoftの発表イベント「What's next for Windows 10」においてSurfaceシリーズの新ラインアップが発表された。事前リークの通り、目玉はMicrosoft初のデスクトップPC「Surface Studio」だが、2 in 1 PC「Surface Book」の新モデル(Surface Book with Performance Base)も発表されている。
以下、新旧Surface Bookの主なスペックを比較し、どこが強化されたのかまとめてみた。
まずは外観から。シルバーでカラーリングされた軽量マグネシウム合金製のボディーに変更はなく、液晶部分を着脱できるダイナミックフルクラムヒンジ機構も踏襲している。インタフェースはSDメモリーカードスロット、USB 3.0×2、Surfaceコネクト、ヘッドフォン、Mini Displayportという内容で、本体サイズは約312.3(幅)×232.1(奥行き)×22.8(高さ)mm(最薄部13.3mm/タブレット時7.7mm)。外観上の違いはないものの、旧モデルの重量が内蔵GPUモデルで約1516g/外部GPU搭載モデルで約1579gだったのに対し、新モデルは約1647g〜となっており、68g以上増加している。
外部GPUの強化にともない、冷却機構も改良された。新Surface Bookは、外部GPUとしてGeForce GTX 965M(GDDR5 2GB)を採用。最新のPascal世代(GTX 10シリーズ)ではなくMaxwell世代の製品だが、旧外部GPU搭載モデル(940M未満相当)に比べて2倍のグラフィックスパフォーマンスを発揮するという。ただし、GPUの発熱を抑えるために、新モデルではキーボード側のファンを2基に増やしている(GPUはキーボード側に内蔵されており、画面を外すとCPU内蔵のHD Graphics 520が使われる仕様)。
なお、搭載CPUは第6世代(Skylake)のCore i7で、従来用意されていた上位モデルと同様。メモリ容量の選択肢も8GBまたは16GBで変わらないが、SSDの容量は最大1TBまで選択できるようになった。
新Surface Bookでは、動画再生時のバッテリー駆動時間が最大12時間から最大16時間に延びている。本体が重くなったのはキーボード側、つまり2基に増えたファンとバッテリー容量の増加が要因だろう。
このほか、10点マルチタッチに対応した13.5型(3000×2000ピクセル/267ppi)のPixelSenseディスプレイや、1024段階の筆圧検知が可能なSurfaceペン、1.6mmピッチのバックライト付きキーボード、IEEE.11ac対応無線LAN+Bluetooth 4.0、リア800万画素/フロント500万画素の内蔵カメラ、照度/加速度/ジャイロ/磁気の各種センサーなど、従来の機能はほぼ踏襲している。変更されたのは、外部GPUとバッテリーが搭載するキーボード側のみ、と考えると分かりやすい。Core i7を搭載するSurface Book with Performance Baseの価格は2399米ドル〜3299米ドルで、スペックの異なる3モデルが用意されている。
なお、同社サイトでは現行の13インチMacBook Proと比較して、外部GPUをはじめ、タッチ対応やペン入力、高画素密度液晶などSurface Bookの優位点をアピールしているが、間もなく始まる米Appleの発表イベント(日本時間10月28日午前2時〜)では新型MacBook Proの登場が予想されている。こちらと比較した際の評価も気になるところだ。
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