日本初の携帯電話は、ショルダーバッグのような肩にかけるものだった。今の私は、携帯電話の歴史をVR対応PCで追体験しているのかもしれない――。
このPCを見た時、「なぜわざわざPCを背負うのか」と多くの方が感じることだろう。これにはVRデバイスの「ケーブル問題」がある。
ハイエンドPCを前提としたリッチなVRコンテンツを楽しむには、映像の転送レートなどの関係から現状ではPCとVRデバイスをケーブルでつなぐ必要がある。
座って周りを見回すだけのVRコンテンツを楽しむ分にはこれでも問題ない。しかし、「HTC Vive」のようなVR空間を歩けるタイプのVRデバイスではケーブルの長さが歩き回れる限界になり、不意にケーブルを踏んでしまってデバイスやPCを破損する恐れもある。
そういったケーブルの問題に、MSIとHTCが出した1つの答えが「身につけるPC」だった。バッテリー駆動するVR対応PCを身につけてしまえば、PCとVRデバイスを短いケーブルで接続できるからケーブルを踏む恐れもないし、VR空間を広げていく際にもケーブルの長さは気にしなくていいということだ。
そんな「身につけるPC」を製品化したものがバックパック型PC「VR One」だ。11月25日から発売となるが、一足早く試用する機会を得た。
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