ココが「○」 |
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・Kaby LakeのクアッドコアCPUを採用 |
・「M」なしGeForce GTX 1070を搭載 |
・最新ゲームもVRもこなす性能 |
ココが「×」 |
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・高負荷時はやや動作音が大きめ |
・メモリ増設は指定店舗のみ |
メインストリームノートPCのCPUにKaby Lake世代の波がやってきた。低消費電力向けのCPUは先行する形でリリースされていたが、TDPが25W超のCPUも追加され、本格的にKaby Lakeの時代に突入する。
Kaby Lakeは、Sky Lakeと同じ14nmプロセスで製造されるが、より進化した14nmプロセスを用いることで電力効率を高めている。同じTDPであればより高クロックに、同じクロックであればより低消費電力で駆動させることができる。
さて、今回紹介するDominator Proシリーズの「GT62VR 7RE-212JP」は、Kaby Lake世代のクアッドコアCPUにPascal世代のハイエンドGPUを組み合わせたゲーミングノートPCだ。GTシリーズには18型、17型の液晶ディスプレイを搭載するモデルもあるが、本製品は15.6型液晶を組み合わせたほどよいサイズ、そして価格が青天井と言えるゲーミングノートPCの中では、まだ現実的と言える20万円台に収めている。
GTシリーズは、ゲーミングノートPCの本流と言える、大型ボディーにハイエンドパーツを詰め込んだパフォーマンス志向のシリーズだ。伝統的なゲーミングノートPCの外観をイメージすればよい。「ゲーミング」と定義するうえで必須の機能である「キーボード」、「ネットワーク」、「オーディオ」の各機能も充実。そして最新トレンドでもある「VR」も、問題なく対応できる性能、およびインタフェースを備えている。つまり、本製品を入手すれば、現在のゲームトレンドの大半をカバーできるというわけだ。
外観はエッジを利かせたゲーミングノートらしいデザインだ。液晶天板にはMSIのドラゴンロゴがあしらわれ、前面/背面のデザインも、エアインテークやエキゾーストをモチーフとしている。
インタフェースは本製品にとって重要なポイントとなるだろう。VRヘッドセットを利用する場合、高性能なGPUとともに、各種のインタフェースを搭載していることも必須要件となる。
Oculus Rift(HTC Viveは必要なポート数がさらに少ない)を例に挙げると、HDMI×1、USB 3.0 Type-A×3、USB 2.0 Type-A×1ポートを必要とするが、本製品は後部にHDMI×1を、左側面にUSB 3.0 Type-A×1、右側面にUSB 3.0 Type-A×3を搭載しており、USBハブを買い足す必要なく接続できる。このほか、後部にUSB 3.1 Type-C(ASMedia製チップ)を搭載している点も心強い。
オーディオインタフェースは、ヘッドフォン、ライン出力、マイク、ライン入力を備える。ヘッドフォン端子はS/PDIF共用端子だ。本体側にもデンマークのスピーカーブランド「DYNAUDIO」のものを2.1chで備え、さらにソフトウェアDSPの「Nahimic」も利用できる。一般的なノートPCのオーディオ機能と比べれば、臨場感のあるサウンドを楽しめる。
ACアダプタの出力は最大230W。この数値を見ると、以前デスクトップ向けACアダプタで見られたような「弁当箱」サイズのものを想像しがちだが、サイズは80(幅)×150(奥行き)×30(高さ)mm程度。出力に対して見ればコンパクトなものが採用されていた。もちろん、テーブルの下にACアダプタ本体を置いたほうがスマートだが、状況によってはテーブルの上で運用してもそこまで邪魔には感じなかった。入力側端子はATX電源などでも利用される3極タイプ。ケーブル長なども必要十分だ。
ボディーのサイズは、液晶ディスプレイが15.6型ということもあり大きいが、厚みはともかく、接地面積で言えば一般的なデスクトップ代替ノートと大きくは変わらない。実際のサイズは折りたたみ時で約390(幅)×266(奥行き)×39.8(高さ)mmだ。この厚みの39.8mmによって威圧感はあるものの、そこはゲーミングノートということで割り切りたい。
一方、重量はバッテリー込みで2.94Kg。ゲーミングノートでは3kg超も多いため、この点では比較的軽く感じられた。そもそもひと昔前のデスクトップ代替ノートPCも3kgを超えていたので、このあたり冷却面やPCパーツの電力効率の進化が感じられる。室内での持ち運びについては余裕だ。
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