「App Central」から「DataSync for Dropbox」を探してインストールを行う。起動するとDropboxとの連携を求められるので認証を行ったのち、ローカルの同期フォルダおよびフィルターのルール、帯域制限、同期の方向を設定、完了すると同期が行われる。Synology、QNAPとほぼ同じフローだ。
同期できるフォルダは「Home」フォルダの下であれば自由に指定でき、複数を同時に選択できる。同期の方向は双方向のほか、“DropboxからNAS”および“NASからDropbox”の3つから選べるので、NASのフォルダをDropboxでバックアップすることや、DropboxのフォルダをNASでバックアップすることもできる。
ホーム画面ではファイルごとの同期の進捗(しんちょく)も見られるほか、Dropboxの残容量も見られるので全体的に分かりやすい。SynologyやQNAPほどの詳細な設定はできないが、エントリーNASとしては十分に及第点だ。5点満点で4点。
ホーム画面の「システム」→「パッケージ管理」→「追加」で「クラウドストレージ連携」を追加することで、共有フォルダのメニューに「Dropbox同期」が表示されるようになる。チェックを入れるとDropboxとの同期が可能になる。
Dropbox上の個別のフォルダは指定できず、NAS上で指定した共有フォルダが丸ごとDropboxと同期される。また同期方向を自由に設定できる他社と違って、つねに双方向でしか同期できないほか、フィルタリングなどのルールも設定できない。ニーズに合わせたきめ細かな使い方には不向きだ。
また、完全なリアルタイムではなく1分ごとの同期となるほか、メンテナンスなどのために同期を一時停止するためのボタンもないなど、他社に比べると不自由な印象が強い。5点満点で2点。
機能面ではSynologyとQNAP、インタフェースの分かりやすさでSynologyとASUSTORが優れており、トータルではSynologyが一歩リードといったところ。アイ・オーは双方向以外の同期ができず、また同期対象として指定できるフォルダも制限があるため、利用できるシチュエーションが大幅に限られる。同じ「Dropboxと同期できる機能」でありながら、他の3社とは全く別物という印象だ。
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