コアが増えたIntelの第8世代CoreやUSB Type-Cの普及もあり、魅力的な製品が激増した2018年。個人的に強く印象に残ったPCを取り上げていこう。
第8世代CoreのUシリーズが(開発名=Kaby Lake-R)がクアッドコアとなったことで、パフォーマンスが大幅にアップ。これを搭載した1kg弱〜1kg前半のPCの魅力は一気に増した。さらにUSB Type-Cの普及が進展。ディスプレイ出力や充電ができるUSB Type-Cポート(またはThunderbolt 3ポート)を備えた製品が増えた。
USB PDに対応していれば、汎用のACアダプターを他のUSB PD対応PCやスマートフォンなどと共用できるし、モバイルバッテリーなども使うことができる。いざというときの安心感が桁違い。個人的には60W以下で駆動できるようなモバイルデバイスでは、USB PD対応のUSB Type-Cは譲れない条件だと感じている。
もう1つのトレンドが、狭額縁デザインだ。見た目の良さに加えて、12型クラスのボディーに13型、13型クラスのボディーで14型、14型クラスのボディーに15型と、従来より一回り大きなディスプレイを搭載できるメリットがある。
デルのXPS13(9370)は、上記のようなトレンドを全て満たす2018年の最新スタイルの代表といえる製品だ。Thunderbolt 3や狭額縁デザインは先代モデルからの特徴なので、自ら最新トレンドをリードしてきた製品といってもよいだろう。放熱設計も優秀で、第8世代Coreのパフォーマンスもしっかり引き出している。
1つだけ言わせてもらえば、1世代前のモデルにあったSDメモリカードスロットが省かれ、microSDメモリカードスロットになってしまったことは残念だった。最近は他社も含めてこのようなPCが増えており、時代の流れなのかもしれないが、諦めたら試合終了なので、ささやかながらその流れに抵抗しつつ希望は持ち続けたい。
MicrosoftのSurfaceシリーズの中では良くも悪くもSurface Goが目立った。3:2のアスペクト比や書き味の良いペン、キックスタンドとタイプカバーによるデタッチャブルシステム、洗練されたデザインなど、Surfaceシリーズの良さはそのままに小型軽量化し、価格もリーズナブルに抑えている。さらに、ディスプレイ出力や充電が可能なUSB Type-Cを搭載する先進性も備えるのだから魅力たっぷりだ。
一方で、個人向けはPIPC版の「Office Home & Business 2016(1台のみ永続使用権)」が付属するモデルしか用意されないという販売形態は誠に残念だった。この点はこれまでのSurfaceシリーズでも同様に残念であったのだが、低価格が魅力の製品だけに全体価格に与える影響が大きく、余計に割高感が増し、Surface Go本来の魅力を日本マイクロソフト自ら大きく減じてしまったように思う。
また、Surfaceシリーズからは、Surface Pro 6、Surface Laptop 2といった新世代モデルが登場したが、どちらのモデルもまさかのType-Cなし。従来の延長線にある製品であった。それでも魅力ある製品には違いないが、次世代の飛躍とともにSurfaceシリーズの販売方法が見直されることを期待したい。
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