机の上ではコンパクト、そしてCPU性能はトップクラス――現代のスリムPC「LUV MACHINES Slim」レビュー(2/3 ページ)

» 2019年01月25日 06時00分 公開
[石川ひさよしITmedia]

デスクスペースを広く活用できるスリムケース

 ケースをもう少し細部まで見ていこう。まず外観デザインは、多くの方がイメージするスリムPCからそれほど逸脱しないと思われる。ただ、見た目に関してはずいぶん“今風”だ。ブラック塗装の外装は、フロント中央付近にグレーの吸気口を設けて上下を分割している。完全なフラットではなく、わずかに丸みを持たせており、角はカットされている。そのため、光の当たり具合で複雑な表情を見せる。

ブラックとグレーの色使い、マットな塗装、シンプルすぎない吸気口と、落ち着いた印象ながら個性的でもあるしmouseロゴも派手すぎない印象
吸気口も、一見では気付かぬさりげないデザインで、粒状感のあるグレー塗装も好印象。電源ボタンはヘアライン風デザインのメッキ仕様だ

 デザインで好印象なところは、給気口用フィルターを装着している点。吸気口の左側面に引き出し式のフィルターを装着していて、この場所ならば何かを横付けしないかぎり手軽にフィルターメンテナンスができる。

吸気口の直後にフィルターを設け、前面からのホコリの侵入を防ぎつつ、ホコリがたまったころを見計らって手軽にメンテナンスできる
前面ファンは8cm角。大口径ファンは搭載できない

 フィルターといえばもう1つ、CPUクーラー直上部分にも装着されている。CPUクーラー直上にもパンチ穴があるのでそこからも吸気がある。こちらはネジ止めされているが、露出した部分なので電源オフ時に掃除機で吸い取ればメンテナンスできる。

CPUクーラー直上にあたる位置にもフィルターが装着済み
CPUクーラーはトップフロー型で、CPU付属のリテールクーラーとファンの口径はほぼ同じだが、ややヒートシンクが大きい。ネジ固定の安心感もある

 スリムPCのサイズ感はそれなりにイメージ可能と思われるが、念のため言及しておこう。iHS430シリーズのサイズは、約100(幅)×393(奥行き)×367(高さ)mm。同社のLUV MACHINESミニタワーモデルと比べると、幅は170→100mmと大幅にスリム化され、奥行きは403→393mmで10mm短く、これをもとに計算すると設置面積ではおよそ57%程度に抑えられる。

 先の通り、拡張性に違いがあるので、必ずしも小さい方が正義というわけではないが、机の上を広く使いたいというニーズにはマッチしていることが分かる。なお、高さに関しては360→367mmなのでわずかに高いが、7mm程度ならほとんど差を感じないだろう。一般的な24型ディスプレイの高さよりは低いので、設置したときの印象としてもそこまで高さに圧迫感を受けることはなかった。

内部の全景。マザーボードはmicroATXのもので、LM-iHS430HDの場合、拡張スロット3本(マザーボードの制約による)は全て未使用だ。メモリスロットは4本。これに豊富なストレージを考慮すると、あなどれない拡張性といえる
電源はTFX規格になる。定格出力は300Wだが統合GPUを利用する上では問題なく、GeForce GTX 1050とCore i5-9600Kの組み合わせのiGS430でも同じ電源なので問題ないだろう。80PLUS Bronze認証なので効率が良く発熱も抑えられている

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