ケースをもう少し細部まで見ていこう。まず外観デザインは、多くの方がイメージするスリムPCからそれほど逸脱しないと思われる。ただ、見た目に関してはずいぶん“今風”だ。ブラック塗装の外装は、フロント中央付近にグレーの吸気口を設けて上下を分割している。完全なフラットではなく、わずかに丸みを持たせており、角はカットされている。そのため、光の当たり具合で複雑な表情を見せる。
デザインで好印象なところは、給気口用フィルターを装着している点。吸気口の左側面に引き出し式のフィルターを装着していて、この場所ならば何かを横付けしないかぎり手軽にフィルターメンテナンスができる。
フィルターといえばもう1つ、CPUクーラー直上部分にも装着されている。CPUクーラー直上にもパンチ穴があるのでそこからも吸気がある。こちらはネジ止めされているが、露出した部分なので電源オフ時に掃除機で吸い取ればメンテナンスできる。
スリムPCのサイズ感はそれなりにイメージ可能と思われるが、念のため言及しておこう。iHS430シリーズのサイズは、約100(幅)×393(奥行き)×367(高さ)mm。同社のLUV MACHINESミニタワーモデルと比べると、幅は170→100mmと大幅にスリム化され、奥行きは403→393mmで10mm短く、これをもとに計算すると設置面積ではおよそ57%程度に抑えられる。
先の通り、拡張性に違いがあるので、必ずしも小さい方が正義というわけではないが、机の上を広く使いたいというニーズにはマッチしていることが分かる。なお、高さに関しては360→367mmなのでわずかに高いが、7mm程度ならほとんど差を感じないだろう。一般的な24型ディスプレイの高さよりは低いので、設置したときの印象としてもそこまで高さに圧迫感を受けることはなかった。
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