さて、ここまで聞いて簡単に想像できるかと思うが、当然のごとくMicrosoftの対応に批判の声が挙がっている。どんなMicrosoftの意図があるとしても、昨今のPC作業の要となる検索エンジンのデフォルト設定を変更するアップデートの強要は悪手だ。
「事前準備があればIT管理者が防げる」「Microsoft Search in Bingのインストール後もデフォルトの検索エンジンはユーザーの手でいつでも変更できる」という逃げ道を残しているとしても、操作体系の変更は企業の従業員教育を考えてもマイナスでしかない。それを示すかのごとく、「Microsoft Search in Bing」を紹介する公式Blogの記事のコメント欄にはものすごい数の意見(主に批判)が並んでいることが確認できる。
ニュースサイトでも、Computerworldの「Opposition grows to Microsoft's make-Chrome-use-Bing plan for Office 365 customers」という記事や、ZDNetの「Microsoft to forcibly install Bing search extension in Chrome for Office 365 ProPlus users」という記事では代表的な批判コメントの数々が紹介されており、IT管理者とユーザーの双方のやるかたないムードが漂っている。
ZDNetが紹介しているように、この話題はRedditで火が付き、GitHubなど開発者コミュニティーに拡大する形で延焼している。Microsoftはたまに自覚なくこうしたえげつない変更をいともたやすく行ってしまうが、個人的には操作体系を変えるタイプの変更にはもう少し慎重になってほしいと考える。
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