税込み2500円の低価格ネットワークカメラ「ATOM Cam」+Echo Showで監視システムを作って分かったこと山口真弘のスマートスピーカー暮らし(1/2 ページ)

» 2020年10月21日 12時00分 公開
[山口真弘ITmedia]

 その価格の安さで、発売以来人気を集めているのが、アトムテックのWebカメラ「ATOM Cam」だ。同社直販で2500円(税込み、送料別)というリーズナブルな価格ながら、一般的なネットワークカメラが備える基本的な機能を網羅しており、コストパフォーマンスは抜群だ。

 このATOM Camは、音声アシスタントの「Amazon Alexa」に対応しており、スマートディスプレイ「Echo Show」シリーズと組み合わせて、リアルタイムの映像監視が行える。実機を使ってその使い勝手をチェックした。

Atom Cam フルHD(1920×1080ピクセル)対応のアトムテック「ATOM Cam」(左)。今回は8型のディスプレイを備えた「Echo Show 8」(右)と組み合わせて検証した

角度調整の自由度が高いネットワークカメラ

 本製品は、スクエア形状のボディーを持つネットワークカメラだ。スマホに専用アプリを入れて、Wi-Fi回りの設定を行うことで、スマホアプリから映像を視聴できるようになる。国産の製品で、セットアップ中の音声も日本語と分かりやすさはピカイチだ。

 個人的にプラスなのが、上下方向の角度調整の自由度が高いことだ。本製品はボディーと台座をつなぐ脚が伸縮する構造になっており、必要な時だけ伸ばして上下方向の角度を変更できる。低価格のネットワークカメラは、水平よりも下方向を撮りづらいことがしばしばあるが、本製品はそのようなこともない。

 また、台座の裏側にマグネットが付属しており、スチール面に強固に取り付けられるのも、設置の自由度を高くしている。

Atom Cam 製品本体。サイコロ状のボディーが特徴だ。サイズは約50(幅)×50(奥行き)×56(高さ)mmで、重量は約109g、無線LANは2.4GHz帯を利用する
Atom Cam 折りたたみ式の脚を伸ばすことで、角度を変更できる
Atom Cam 下方向にも向けられるため天井や壁面に取り付けなくとも、棚の上などから見下ろすアングルで設置可能だ
Atom Cam 横方向に回転させることもできる。ちなみに台座にはマグネットを内蔵し、スチール面への吸着も行える
Atom Cam 台座を伸ばした状態。アームタイプの製品と違い、畳んでおけるのは利便性が高い
Atom Cam 電源ケーブルはmicroUSBタイプだ。上部のUSB Type-Aポートは、本製品をWebカメラとして使う時に用いる

 機能面で特筆すべきなのは、microSDカードへの録画以外に、14日間のクラウド録画にも対応していることだ。クラウド録画ならば、カメラ本体が盗難や災害で喪失しても、その時点までの記録はクラウド上に残る。多くのクラウド録画は月額料金制だが、本製品は1クリップあたり上限12秒とはいえ無料で利用できる(最長14日間)。大きなアドバンテージだ。

 この他に本製品は、モーション検知やサウンド検知に加え、火災警報器のサイレンを検知してアラートを飛ばすというユニークな機能も搭載している。もちろんナイトビジョンにも対応するなど、ネットワークカメラで考えうる機能は一通り網羅している。

 ざっと見たところで、あえて本機が備えていない機能を挙げるならば、スマホからのパンチルト操作くらいだが、もっとも、これはセキュリティ面ではネックになる場合があるのに加え、仮にあってもAlexaからは利用できないので(詳細は後述)、必ずしもデメリットとは言えないだろう。

Atom Cam ホーム画面。複数の本製品を管理できる(左)。スマホから見る場合は手動での撮影/録画も行える(右)
Atom Cam 一般的なモーション検知やサウンド検知に加え、火災警報器のサイレンを検知する機能も備える(左)。アルバムには手動での撮影/録画データが保存される(右)

スキルを追加して連携させればEcho Showから映像を見られる

 本製品の映像をEcho Showから見るための設定は非常に簡単だ。Alexaアプリ側でスキルを導入して連携設定を行い、後はAlexaアプリから検出を実行するだけだ。スマホとの連携が完了した時点で、全工程の6〜7割は終わっており、1から設定しなくて済むのは便利だ。

Atom Cam Alexaスキル「ATOM」を有効化し、リンクさせる。メール認証を経たユーザー登録が完了していれば特に手間はかからない
Atom Cam カメラの検出を実行し(左)、グループに追加すれば完了だ(中央)。必要に応じて名前を変更しておくとよい(右、理由は後述)

 それでは、ATOM Camを使ってみよう。

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