新生「nasne」を試す! 競合TVチューナーと使い比べてみたいよいよ姿を現した新生「nasne」(2/4 ページ)

» 2021年03月25日 10時00分 公開
[山口真弘ITmedia]
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専用アプリで軽快な使い勝手 ファイルサーバ機能も搭載

 今回はiPhoneとAndroid、iPadでそれぞれ試用してみた。以下のスクリーンショットでは、第4世代iPad Airでの利用を前提に紹介する。

 デバイスでの視聴にあたっては、専用アプリ「torne mobile」を使う。視聴再生機能のアプリ内購入(iPhone/iPadは610円、Androidは500円)を行う必要がある。サブスクではなく買い切りなので本体価格の一部と割り切ればよいが、これとは別に書き出し機能にもアプリ内購入(iPhone/iPadは860円、Androidは840円)が必要なので、さらに出費が必要だ。ライセンス的には最善の策なのだろうが、このあたりは少々わずらわしい。

nasne 専用アプリ「torne mobile」。スマホ版ではアイコンの並びが縦になるが機能は同じ
nasne 視聴再生、書き出しなど機能ごとにアプリ内購入が必要になる。これはiPhone/iPadの場合の価格で、Android版は若干価格が前後する

 アプリを起動すると地域の選択や性別/生年の入力を経て、ネットワーク上のnasneを検出し、チャンネル検索が実行される。完了したらホーム画面に戻って、アイコンの中から「TV」をタップすることでTV番組の視聴が行える。チャンネルは下段の放映中番組一覧の中から切り替えられる他、「番組表」を開いて、予約録画などの操作が可能だ。

 外出先からの利用については、数秒程度の遅延はあるものの、映像も音声も途切れずに問題なく視聴できる。ただし、これはモバイル回線側に大きく依存しており、MVNO回線(mineo/ドコモプラン)で試したところ、数十秒も遅延する上、映像も音声も途切れ途切れで使い物にならなかった。帯域に余裕がある回線は必須だ。

nasne TVの視聴画面。下段には放映中の各局の番組情報が表示され、ワンタップで切り替えられる
nasne 番組表。日付およびチャンネルを切り替えられる
nasne 番組を長押しすると録画予約が行える。繰り返しの有無および録画モードが指定できる
nasne 番組の詳細情報も表示可能だ

 録画した番組については、ホーム画面の「ビデオ」から再生が行える。早送りや早戻しのタイムラグも少ないので、ボタンを繰り返し押してお目当てのシーンを探したり、表示されるサムネイルをタップして任意の位置にジャンプしたりするのも、ストレスなく行える。競合製品ではこれらがまともに動かないケースもあるため、本製品の秀逸さが際立つ。

nasne 録画済みの番組一覧。タップすることで再生が行える
nasne 録画した番組を再生中。前後に高速なシークが可能だ。上部の進ちょくバーから任意の位置へもすぐにジャンプできる
nasne 画面下にサムネイルを表示させ、目当てのシーンを素早く探すことも可能だ。区切り時間は15秒〜5分で指定できる

 ちなみに、本製品はファイルサーバ機能も備えており、動画はもちろん写真や音楽、さらにはPDFなどの書類を、ネットワーク内のデバイスで共有できる。シングルドライブで、かつユーザーごとの権限設定もできないなどNAS専用機と比べると機能は見劣りするが、家族で共有する写真を置いたり、デバイス間でファイルをやりとりしたりする際の置き場所にしたりと、さまざまな使い方が可能だ。

nasne ファイルサーバ機能を搭載する。従来はSMB1.0だったが、本製品はSMB2.0に対応し、Windows 10からもデフォルト設定でアクセスできる
nasne 共有フォルダに置いたデータをWindows 10のエクスプローラーから閲覧したところ。アクセス権限などは指定できず、共有機能としては簡易的なものだ

 次に、他社製品のチューナーデバイスと使い比べてみよう。

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