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» 2010年06月09日 11時00分 UPDATE

iPhoneとビジネスのミライ:ビジネスソリューションから見る、iPhone活用のミライ (1/2)

iPhoneの普及に伴い、iPhoneをビジネスで活用するためのソリューションも急激に増え始めている。iPhoneとビジネスソリューションの組み合わせで、仕事の現場はどのように変わるのか。ソリューションベンダーへのインタビューを通して見ていこう。

[手塚康夫(ジェナ),ITmedia]

 iPhoneを取り巻く環境が大きく変化している。

 2010年6月現在、AppStore上には22万を超えるiPhoneアプリケーションが配信され、その数は日々増え続けている。米国時間の6月7日にはWWDC 2010が開幕し、AppleがiPhoneの最新モデル「iPhone 4」を発表。日本でも発売日が6月24日に決まり、6月21日からは「iOS 4」へのアップデートが配信されるなど、新たなトピックがめじろ押しだ。

os_iphone4-b01.jpgPhoto 日本の発売が6月24日に決まったiPhone 4。ボディカラーはブラックとホワイト

 iPhoneを取り巻く環境は大きく変わろうとしており、iPhoneのビジネス活用におけるアプリケーション開発やソリューション提供においても、さらなる変化が訪れることは想像に難くない。

 本稿では、iPhoneに対応するソリューションを手がける企業へのインタビューを通じて、法人向けiPhoneソリューションの動向を見ていこう。

IBMが取り組むさまざまなiPhone対応ソリューション

Photo 日本アイ・ビー・エム株式会社 ソフトウェア事業 ロータス事業部 ビジネスパートナー営業部の森本庄治氏

 最近ではさまざまな企業向けソリューションがiPhoneへの対応を果たしているが、スケジュールやアドレス帳などの企業内システムへのアクセスやメールの閲覧にとどまっているものも多い。

 企業向けグループウェアとして知られるIBM Lotus Notes/Domino(以下、Lotus Notes/Domino)は、バージョン8.5.1以降でiPhoneのActiveSyncをサポートし、iPhoneの標準アプリケーションから直接、メールやカレンダー、連絡先などのグループウェア情報にアクセスできるが、iPhoneへの対応はそれだけにとどまらない。社内コミュニケーションの機能やオンライン会議ソリューションもiPhoneで利用できるなど、各種機能を広くiPhoneで利用できるのが特徴だ。

 iPhone対応のLotus Notes/Dominoが、実際のビジネスシーンでどのように役立つのかを、日本アイ・ビー・エム株式会社 ソフトウェア事業 ロータス事業部 ビジネスパートナー営業部の森本庄治氏に聞いた。

ITmedia(聞き手:手塚康夫) Lotus Notes/Dominoは、どの機能がiPhoneに対応しているのでしょうか。

森本氏 「Lotus iNotes ウルトラライト・モード」と「IBM Lotus Notes Traveler(以下、Lotus Notes Traveler)」がiPhone向けに提供されています。

 Lotus iNotes ウルトラライト・モードでは、iPhoneの標準搭載ブラウザであるSafariを使い、Lotus Notesのメールやカレンダー、アドレス帳をブラウジングできます。Lotus Notes TravelerはActiveSyncに対応しており、iPhone標準のアプリケーションを利用してメールやカレンダー、アドレス帳の同期を行い、オフラインでも利用できます。

Photo Lotus iNotes ウルトラライト・モードの画面イメージ
Photo Lotus Notes Traveler画面イメージ

ITmedia コミュニケーション分野の製品もiPhoneに対応していますか。

森本氏 エンタープライズSNSの分野では「IBM Lotus Connections(以下、Lotus Connections)」というソリューションがiPhoneに対応しています。

 Lotus Connectionsは標準的なSNSの機能にも対応しているので、企業における「mixi」や「Facebook」のような使い方をイメージすると、分かりやすいでしょう。またTwitterのような「マイクロブログ」を使って社内コミュニケーションの活性化を図れます。さらに特徴的な機能としては、アクティビティーというグループToDoを管理する機能があります。この機能はプロジェクトのToDo管理や関連情報をグループメンバーで共有できるのです。

 Lotus Connectionsを利用することで、コミュニケーションと情報の流通スピードが加速し、新たな気づきが生まれます。これをiPhoneと組み合わせることで、出先のちょっとした空き時間にも、自分が関係するプロジェクトの進捗や関わっているメンバーの状況を確認できるようになります。

Photo Lotus Connectionsの画面イメージ

 コミュニケーションツールはほかにも「IBM Lotus Sametime(以下、Lotus Sametime)」がiPhoneに対応しています。Lotus SametimeはiPhoneから利用できるチャット/在席確認ツールで、PC向けには画面共有やビデオ&ボイスチャット、ファイル送信機能やIP電話連携機能を備えています。

 Lotus Sametimeを活用することで、メールだけでは難しいリアルタイムなやりとりが可能になります。読者の中にも、メールで何かを決めようとして、何度もやりとりするはめになるような経験をお持ちの方がいるのではないでしょうか。そんな時にLotus Sametimeは、すばやい意思決定をサポートします。

ITmedia 企業内利用においては、独自のニーズに合わせたカスタマイズが必要な場合もあります。

森本氏 Lotus Notes/Dominoは多彩なアプリケーションを開発できる基盤であるということはご存じかと思いますので、今回は触れません。今回ご紹介するのは企業がアプリケーションをWebブラウザ上で簡単にマッシュアップ開発できる「IBM Mashup Center(以下、Mashup Center)」というソリューションです。ユーザー企業が利用したい複数の情報(例えばExcelのデータや基幹システムのデータなど)をまとめて表示させ、独自アプリケーションとして作成することが可能です。iPhoneとの連携については、標準機能ではないのですが、SIによる連携ソリューションを準備中です。

Photo IBM Mashup Center 画面イメージ

ITmedia Lotus Notes/Dominoは大企業向けソリューションというイメージがありますが、中小企業でも導入のメリットはありますか。

森本氏 スタートアップ企業や中堅企業向けには、低コストで導入可能なパッケージとして統合コラボレーションソフト「IBM Lotus Foundations(以下、Lotus Foundations)」を提供しています。これはグループウェア(Lotus Notes/Domino)だけはなく、中堅企業に必要な、セキュリティやファイル共有&プリンターサーバ、バックアップなどを、Webブラウザで容易に管理できるようにした、コラボレーション&セキュリティ基盤になります。ライセンス自体が安価なだけではなく、運用管理を容易にし、Windows Server CALも必要ありませんので、トータルでコストを削減しながら、情報共有+セキュリティ基盤を構築することが可能です。iPhoneからは「Lotus iNotes ウルトラライト・モード」が対応していますので、外出先でもメールやカレンダーの確認が可能です。

ITmedia Lotus Softwareの最新トピックスや方向性について教えてください

森本氏 最新のトピックスに関してはSaaS形式のオンライン会議ソリューション「LotusLive Meetings」がiPhoneとiPad に対応しました。これにより外出先からいつでもオンライン会議に参加することが可能になり、場所を選ばす効率的にコラボレーションを実現いただけます。

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