インターネットの普及に伴い、Webで買い物をする人がずいぶんと増えた。筆者も、資料をAmazonで購入したり、気になる銘柄のお酒を楽天で購入したりと、ネットでの買い物を存分に楽しんでいる。特に愛用しているのが、Googleが提供するWebサービス「Googleショッピング」。商品を探しやすいシンプルなインタフェースと、複数の店舗を縦断して検索できるという点に魅力を感じている。そんなGoogleショッピングのAndroidアプリ「Google Shopper」が昨年末にリリースされたので、早速使ってみた。
Googleショッピングは以前からスマートフォンのWebブラウザで利用できたが、Google Shopperではスマートフォンに最適化されたインタフェースに加え、音声や画像による商品検索機能が使える。また、商品検索の履歴が残ったりと、何かと便利な機能が使えるので一度試してみてほしい。
アイテムの検索方法はキーワード、画像スキャン、音声入力の3種類。また、季節やジャンルなどに応じて自動的にピックアップされる「おすすめのアイテム」のコーナーもトップ画面に設けられている。
画像スキャンでは、アイコンを押すとカメラが起動し、書籍やCD、DVDのパッケージを読み取ることで、該当するアイテムを検索できる。実際に試してみたところ、きちんと認識するものと認識しないものがあり、精度としてはやや微妙な印象を受けた。ただ、読み取れるアイテムだった場合は、すぐにお目当ての情報にたどりつけるので便利だ。
なお、パッケージを読み取らない場合は、商品バーコードを読み取らせるという方法もある。発行年度が古い書籍では正しい検索結果を得られなかったが、最近発行された書籍や雑誌の場合は問題なく見つかった。
もうひとつのユニークな検索機能である音声入力は、マイクのアイコンをタップして商品名などのキーワードを言うだけで、商品を検索してくれるというもの。外出先で荷物を持ちながら調べたいときなどは便利かもしれない。
さて、このサービスの面白いところは、オンラインショップの情報だけでなく、実店舗の在庫状況も調べられる点にある。端末の現在地情報を元に、商品が買える周辺店舗を距離や価格とともに表示してくれるのだ。ただ、対応店舗はまだ少なく、世田谷区内で書籍や家電を検索したところ、表示されるのはブックファーストとヨドバシカメラのみだった。筆者の場合は事務所の近くにブックファーストがあるので、在庫の有無を確認できるだけでありがたいが、それ以外の書店や家電量販店もヒットするようになれば、もっと使いやすくなるだろう。そのあたりは今後に期待したい。
細かい部分で筆者が気に入ったのは、ショッピングリストの機能が利用できることだ。ショッピングリストは商品のブックマーク機能のようなもので、気に入った商品をリストに加えておけば、後から見返すことができる。
PCとAndroidアプリで同じGoogleアカウントを使っていればショッピングリストが同期し、双方でリストに加えたものが閲覧できるようになる。PCで商品をピックアップしておいて、店頭でリストを見ながら商品を比較する――そんなこともアプリを使えば可能になる。
このほか、商品情報の共有機能が搭載されているのもいまどきのスマートフォンアプリらしい。気になったアイテムの情報をSNSに公開して、友人たちの反応をみてみるのもいいだろう。
いまや多くのユーザーは、場所や時間を選ぶことなく手軽に買い物ができる環境を求めている。Google Shopperはそんな時代のニーズに応えてくれるアプリの1つといえるだろう。
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