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» 2012年10月15日 17時12分 UPDATE

iPad+Google Appsで数千万円規模のコスト削減、BYODで業務効率化を加速――エン・ジャパン (1/2)

人材総合サービスを提供するエン・ジャパンは、外出先でのメール確認や電子カタログを活用したプレゼンテーションといった営業活動のためiPadを導入。その結果、1人当たり52分/日の業務効率化を達成した。さらにメールサーバをGoogle Appsに切り替えて、年間数千万円のコストを削減した。

[ITmedia]

 求人情報サイトを運営する企業として草分け的存在であるエン・ジャパンでは、以前はメール確認や日報の入力といった業務を社外で行うことができなかった。そのため、営業担当者はこれらの業務のために帰社しなければならないこともあり、「外出先でメール確認や社内システムへの入力ができるようにしてほしい」という要望が、以前より営業現場から上がっていたという。

より生産性の高い営業スタイルを目指しiPadを導入

Photo エン・ジャパン 管理本部 情報システム部 アプリケーショングループ マネージャーの才賀明氏

 さらに2011年10月、同社では顧客ニーズの多様化に伴い、営業部隊をサイト別の組織から顧客別の組織に変更した。「[en]社会人の転職情報」「[en]派遣のお仕事情報」など複数の求人情報サイトを運営しているが、1社に対してサイトごとの営業担当者が訪問していた従前のスタイルは、顧客ニーズへの即応性に欠けると判断。顧客企業ごとに営業担当者を決め、1人の営業が顧客の課題に合わせたサイトを提案できるようにした。

 「そこで表面化した課題は、紙の資料を使う営業スタイルでは、1人の営業担当者が複数のサイトの資料を準備するためにかなりの時間を要するという点でした。また、紙の資料は重くてかさばるうえに、情報が更新されれば新たに印刷しなければならないため、コストという観点からも見直す必要があると認識していました。そこで資料を電子化してiPadでプレゼンテーションするスタイルを導入したのです」と同社 管理本部 情報システム部アプリケーショングループ マネージャー 才賀明氏は語る。

 全営業担当にiPadを配付する際、MDM(Mobile Device Management:モバイル端末管理)によるセキュリティ確保に加え、VPN接続による外出先からのメール確認を可能にしたことで、以前から上がっていた営業の要望にも対応できた。

 「2011年10〜11月にトライアルを実施したところ、外出先でのメール確認が可能になったこと、営業用資料を電子カタログ化したことによって、1人当たり35分/日の業務効率化が実証されました。そこで2012年1月に全社展開しました。その後、業務効率を毎月トレースしていますが、3〜4カ月後には1人当たり52分/日にまで向上しています」(才賀氏)

 現場の営業担当者によると、最も役に立っているiPadの効果は、外出先でメールを使えるようになったことだという。顧客からのメールに即応できるようになり、顧客満足度が向上したという。さらに、Webサイト上の求人広告を商材としている同社では、iPadのブラウザを開いて自社サイトを顧客に実際に見てもらい、サイトの特長や求人広告などをその場で確認してもらえる点も非常に有効だという。

 また、同社ならではのiPad活用法として動画プレゼンテーションがあるという。「当社は『エンカレッジ』という定額制研修サービスを提供しており、その講座風景を動画化してiPadでお客さまに見ていただいています。これは紙の営業資料では絶対にできないことですね」(才賀氏)。こうした動画コンテンツは「ビジュアモール スマートカタログ」(ソフトバンクBB提供)というコンテンツ制作・管理・配信用のクラウドサービスを使って一元的に管理し、iPad用アプリを使って全営業担当者に展開している。

sa_en02.jpgPhoto 「ビジュアモール スマートカタログ」に営業用資料を多数格納し、iPadでのプレゼンテーションに活用している

 このほか、営業活動の合間を使ってSFA(Sales Force Automation:営業支援用ソリューション)に商談履歴の入力を行ったり、自社グループウェアに日報を記入したりと、効率的な営業スタイルが実現できた。以前は、これらの業務は社内でしか行うことができなかった。しかし、移動時間を活用してこれらの業務ができるようになったことから顧客と向き合い、ニーズに即した提案を考えるための時間を増やすことができるようになったという。

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