音楽クリエイター向けの“着るMIDIコントローラ”、Kickstarterに登場

» 2013年01月24日 17時13分 公開
[末岡洋子,ITmedia]
Photo 着るMIDIコントローラ「MJ v1.0」

 ウェアラブルコンピュータ技術ベンチャーの米Machinaが、着る人の動きに合わせて音楽を作るジャケットプロジェクト「MJ v1.0」を開始した。ジャケットに組み込まれたセンサーや加速度計を利用して、デジタル楽器やコンピュータ、デジタル端末間の通信を可能にするという。

 MJ v1.0は、機器間で演奏データの通信を行うインタフェース技術「MIDI(Musical Instrument Digital Interface)Controller」を搭載した初のジャケット。Machinaは「ジャケットはプラットフォーム」と説明しており、Microsoft KinectやApple iPodなどの機器を制御したり、機能を追加できるようにする。

 指の位置を検出する柔軟性のある4個のセンサー、腕の動きを検出する加速度センサー、ジョイスティック、4個のプッシュボタンを備え、これらを利用してジャケットのセンサーからデジタル楽譜をデジタル・オーディオ・ワークステーション(DAW)に送ったりすることもできる。操作は事前に設定されているが、ユーザーはセンサーやボタンの操作をカスタマイズできる。

 ソフトウェア側では、音楽製作ソフトの「Ableton Live」に接続するためのVSTプラグインを開発しており、iOS/Android端末向けにサウンドキャプチャなどの機能を提供するモバイルアプリを開発している。

 センサーは目に見えないように組み込まれており、通常のジャケットとして着用できる。現在、メキシコの仕立て屋が手作業で製作しているとのことだ。

 Machinaは1月16日、クラウド型のプロジェクト支援サイトKickstarterで資金調達を開始。目標額は7万4500ドルで2月18日まで出資者を募集する。5ドルから出資でき、Midi Controller Jacketは285ドル〜(限定100着)で事前予約できる。プロジェクト開始から1週間で、すでに支援者は51人、目標額の10%弱の7300ドルを調達している。Kickstarterから製品化したプロジェクトとしては、iPhone/Androidと連携するスマート時計「Pebble」がある。

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