2016年、企業向けモバイルアプリの半分がWebとネイティブのハイブリッドアプリに――米Gartner調べ調査リポート

» 2013年02月05日 14時59分 公開
[末岡洋子,ITmedia]

 米Gartnerは2月4日、モバイルアプリをはじめとする企業のITに関する最新の予測を発表した。社員が私用端末を業務で利用するBYODが後押しし、さまざまなプラットフォームへの対応が迫られるとトレンドを予測している。

 これまでモバイルとは関係が薄かった企業のIT部門だが、Gartnerによるとスマートフォンの普及やBYODの台頭により、モバイルが企業のIT戦略に大きく影響しはじめているという。iOS、Androidと複数のモバイルプラットフォームへの対応が必要となることから、企業の多くはHTML5のWebアプリとネイティブアプリを組み合わせるハイブリッドアプローチを選ぶと予想し、2016年には50%の企業向けモバイルアプリがハイブリッドアプリになると見ている。

 IT部門へのアドバイスとして、「端末のネイティブ機能の追加により、アプリをどのように改善できるのかを検討し、ネイティブ、ハイブリッド、Webそれぞれのアプリ開発が可能な開発フレームワークを選択べき」とGartnerのリサーチ担当バイスプレジデント、バン・ベーカー(Van Baker)氏は述べている。

 このほかGartnerは、Appleの「Mac」とMicrosoftの「Windows」についても分析している。Macについては、iPhoneとiPadは企業でMicrosoftのように受け入れられているが、Mac(システムとノートPC)の受け入れ意向は低いとしながらも、この状況は変化するとみる。コンシューマライゼーション(コンシューマーの需要やトレンドが企業のITに影響すること)のメリットを享受できるのに加え、AppleがiOSの特徴をMacに取り込むことにより、Macの受け入れも改善されるとGartnerは予想する。

 一方で、Windowsについては、「Windows Phone」(スマートフォン)と「Windows 8」(タブレット)はある程度受け入れられるが、Appleのようにコンシューマライゼーションのメリットは享受できないとみる。

 Gartnerはまた、2013年に50ドルを切る低価格のスマートフォンが途上国市場に登場すると予想している。ここでは、中国などのホワイトブランドメーカーがコスト競争を主導し、大手メーカーは製品ラインナップの再検討が必要と述べている。

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