『アイデアのつくり方』――発想がひらめく5つのステップ藤沢烈の3秒で読めるブックレビュー

仕事に慣れてきた頃に求められるのは、斬新なアイデアの提案だ。そんな時には、発想法の古典である『アイデアのつくり方』を読んでみたい。

» 2009年08月28日 12時03分 公開
[藤沢烈,Business Media 誠]
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 仕事に慣れてきた頃に求められるのは、斬新なアイデアの提案だ。そんな時には、発想法の古典である『アイデアのつくり方』を読んでみたい。1940年に米国で刊行され、世紀をまたいで数十版を重ねているベストセラー。本文は60ページほどであり、30分もかからずに読める。


アイデアは無意識から生まれる

 アイデアのつくり方には5つの段階があるという。

  1. 資料収集の徹底:対象に関係する特殊知識と、世間のできごと全般の一般知識を、常日頃からファイリングする。
  2. 嫌になるまで資料を咀しゃく:集めた事実をさまざまに組み合わせ、頭に浮かぶことを紙に書いていく。アイデアが出なくて絶望的な気分になるまで続けるのがポイントだ。
  3. 問題を意識から外す:音楽を聴いたり、映画に出かけたり小説を読むといった、想像力や感情を刺激することに心を完全に移す。
  4. アイデアの誕生:すると、ひげをそったりシャワー浴びているといった期待していない時にこそ、突然アイデアがひらめくという。
  5. 人に話しながら具体化:アイデアは心にしまわず、理解ある友人に伝えることでさらに形になっていく。

論理とともに英知を学ぶ

 以上のプロセスは『出現する未来』で紹介したU字理論と大変似ている。論理的思考に長けたはずのMBA教授や、広告代理店のエグゼクティブが、直観的思考をも重視しているのだ。ロジカルシンキングを学ぶだけではなく、禅をはじめとした日本の英知も見直してみたい。

著者紹介 藤沢烈(ふじさわ・れつ)

 RCF代表取締役。一橋大学卒業後、バー経営、マッキンゼーを経て独立。「100年続く事業を創る」をテーマに講演・コンサルティング活動に従事。創業前の若者に1億円投資するスキームを企画運営し、話題を呼ぶ。「雇われ経営参謀」として500人以上の経営・企業相談を受けてきた。ブログに毎日書評を掲載し、現在1000冊超。


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