集中力を高めるための決まった「儀式」とは世界で通用する人がいつもやっていること(2/2 ページ)

» 2013年05月21日 11時00分 公開
[中野信子,Business Media 誠]
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5分だけ集中すれば、その後に何時間もできることも

『世界で活躍する脳科学者が教える! 世界で通用する人がいつもやっていること』(アスコム)

 芸能人初のMENSA(IQで上位2%に入る人だけのクラブ)メンバーとなった、お笑い芸人・ロザンの宇治原さんとテレビ収録の際にお会いしたことがあります(彼がMENSAのメンバーとなった試験に私も立会いました)。彼もやはり、京大受験生であった時代には、勉強を始める前の工夫をされていたようでした。

 宇治原さんがやっていたのは、勉強机の整理整頓。つまり、勉強に関係ないモノを机の上から取り除くということ。ノート、参考書、問題集、時計、筆箱の位置などを、決まったポジションにまず置くのです。決まった儀式を行うと「これから勉強が始まるぞ」ということが脳に伝わります。勉強を始めるためのスイッチをONにするんですね。

 しかし「儀式」を行っても、どうしてもやる気が出ないときもあるかもしれません。そんなときは、どういう工夫をしたらいいのでしょうか。

 まず、ちょっとだけガマンして、5分間だけ集中してやってみることです。たった5分間だけ、ガマンして勉強や仕事を続けてみましょう。そうすると、脳は勝手に勉強モードや仕事モードに入ってくれて、そのまま30分でも1時間でも勉強や仕事を続けていくことができるのです。

 人間というのは、勉強や作業などの面倒なことに対して、最初はやる気が起きないものです。それでも一度始めてしまうと、意外にすんなりと進めることができる性質を持っています。つまり、勉強を始める瞬間の「やる気が起きない」気持ちを取り払うことが、1番大事なのです。

 とはいっても、それでも勉強や仕事のモードに入れないこともあります。そのときは、自分でも気づかないような疲労が溜まっている場合がありますから、あきらめて少し横になったりしましょう。休むことが必要なときもありますから。


(次回は、「ニコニコしながら主張する」について)

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