iPadで自炊データを快適に読むためのテクニック(読書ビュワーアプリ編):電子書籍「自炊」完全マニュアル(3/3 ページ)
本を裁断してスキャナで取り込んでデジタルデータ化する、いわゆる「自炊」。今回はデバイス別のTips紹介第2弾として、iPadの読書ビュワーアプリ編をお届けする。
読書ビュワーアプリとの相性を必ずチェック
どの読書ビュワーアプリを使うかがポイントであると述べたが、これからiPadで自炊データを楽しもうとするのであれば、まずは1冊分の自炊データを作ってみて、読書ビュワーアプリとの相性を見ることを強くおすすめしたい。
初期の読書ビュワーアプリでは、自炊データのファイルサイズが大きいと強制終了してしまうケースが多々見られた。こうした場合は取り込みの解像度を変えてやり直すのが手っ取り早いが、すでに作りかけの自炊データがいずれも最高解像度で取り込まれていたりすると、やり直す量が半端ではなくなってしまう。例えば自炊する本が100冊あったとして、先に本文だけのPDFデータを100冊ぶん作って、あとから表紙画像を結合しようなどと考えていると、こういう事態に陥りやすい。
従って、まずは1冊、クオリティ的に納得が行く自炊データを作ってみて(もちろんスキャン時のパラメータはメモしておく)、そのデータがきちんと閲覧できる読書ビュワーアプリがあることを確認した上で、ほかのデータを作成していくのがよいだろう。
念のために書いておくと、ScanSnapのエクセレントモード(カラー/グレー600dpi、白黒1200dpi)などで書籍を取り込むと、1冊当たり数百Mバイト、下手をするとGバイト単位のデータが生成されるが、これをマトモに見れる読書ビュワーアプリはそうそうあるわけではない。個人のこだわりとの兼ね合いになるが、解像度はスーパーファインモード(カラー/グレー300dpi、白黒600dpi)が現実的な上限だろう。このあたりの詳細については、本連載バックナンバーのスキャン編を参照してほしい。
以上、今回はiPadで自炊データを扱う際の考え方を中心に紹介した。後編では、実際にiPadで自炊データを扱う際に起こりがちな問題とその解決策、またそれ以外の細かいTipsを見ていく。
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