読者の疑問に著者が答えます! 絶対できる「朝シフト仕事術」:朝シフト仕事術(3/3 ページ)
好評連載中の「朝シフト仕事術」ですが、とはいえ「現実にはできないんじゃないか」「会社によるんじゃないか」などの質問も寄せられました。今回は、そんな質問に著者の永井孝尚さんが回答します。
質問5:日本の職場は、よくも悪くも仕事の相互依存度が高いので「朝シフト」は難しい気がします
確かに、日本企業の中には、チームでの仕事が基本で、個人の業務が明確に決まっていない会社もあります。このような場合、仕事はチーム全体で行っていく傾向が強いため、全員がそろわないと仕事が始まらないこともあるようです(蛇足ですが、このような企業で在宅勤務が広がらないのも、同じ理由ですね)。
しかしそのような場合でも、個人として進められる業務がチームの仕事の中に必ずあるはずです。例えばプロジェクトの企画をまとめる場合、企画のビジョン・目標・方法論は、全員が集まって議論して方向性を決めるかもしれません。しかし、そこで話し合った企画を企画書としてまとめたり、その企画で定義した業務計画を立てるのは個人単位の仕事になるはずです。
このように、仕事は最終的に個人レベルまで細分化されるものです。その細分化された業務に対して、朝シフト仕事術を当てはめればよいのではないでしょうか?
Biz.ID 業務のブレークダウンは朝シフト仕事術だけでなく、自分の仕事のカイゼンにも必ず役に立ちます。この機会に自らの業務範囲をちゃんと把握しておくのも良さそうですね。
質問6:朝シフト仕事術は、会社が残業禁止にしないと無理だと思います
永井さん 幸か不幸か、私が勤務している日本IBMは残業を禁止していません(笑)。
私の知り合いでも、世間的に激務で知られている企業に勤めている人が何名かいますが、同じような仕事のスタイルを通しています。
会社が残業禁止にしなくても、このようなワークスタイルは十分に可能です。
Biz.ID もしかしたら「残業禁止にしないとできない」と思い込んでいるのかもしれません。期間を決めて残業しない宣言を出してみるとか、ちょっとした行動を起こしてみてもいいのではないでしょうか。もし構わないようでしたら、その過程をBiz.IDで取材させてほしいと思います! ぜひご連絡を。
連載「朝シフト仕事術」について
本連載は7月16日発売の書籍『残業3時間を朝30分で片づける仕事術』から抜粋したもの。“朝活”が大ブームの今、医者、起業家、脳科学者が書く朝活の本も売れているが、本書は日本IBMに勤務する現役ビジネスパーソンが現在進行形で朝時間を有効活用していることが特徴だ。その成果・効果を大公開。実体験を元に、朝は夜の6倍生産性があがる理由を分析した。
著者自身も20代30代のころは、仕事の忙しさが残業に反映されていると思い込み、“残業自慢者”でもあった。しかし、残業 → ストレス → 飲む → 寝坊 → 満員電車 → ぎりぎり出社 → 仕事の山という負のサイクルにどっぷりとはまっていたことに気づく。それをきっかけに、時間の使い方、仕事のやり方を研究しはじめ、朝時間にシフト。家族と過ごす時間、自分のための時間が増え、ライフワークをしっかりと楽しんでいる。そんな朝時間の有効性を共有する「朝カフェ次世代研究会」を主宰し、朝時間仲間をどんどん増やし、仕事とプライベートを充実させる啓蒙書。生活を見直したいと考えるビジネスパーソンにおすすめの1冊だ。
著者紹介 永井孝尚(ながい・たかひさ)
日本IBMソフトウエア事業部マーケティング・マネージャー。1984年3月、慶應義塾大学工学部卒業後、日本IBM入社。製品開発マネージャーを担当した後、現在、同社ソフトウエア事業部で事業戦略を担当。2002 年には社会人大学院の多摩大学大学院経営情報研究科を修了。朝時間を活用することで、多忙な事業戦略マーケティング・マネージャーとして大きな成果を挙げる。一方で、ビジネス書籍の執筆や出版、早朝勉強会「朝カフェ次世代研究会」の主宰、毎日のブログ執筆でさまざまな情報を発信。さらに写真の個展開催、合唱団の事務局長として演奏会を開催するなど、アート分野でも幅広いライフワークを実現している。主な著書に『バリュープロポジション戦略50の作法 - 顧客中心主義を徹底し、本当のご満足を提供するために』などがある。
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