総合人材サービスのパーソルプロセス&テクノロジーは、一般社員210人、部下のいる管理職190人の合計400人を対象に「テレワークに関する意識・実態調査」を実施した。その結果、テレワーク(オンライン)と出社(オフライン)を組み合わせた「ハイブリッドワーク」のほうが、効率性も上がり、コミュニケーション量に対する満足度も高いことが分かった。
現状の働き方について、ハイブリッドワークの人は「効率的に仕事ができている」と感じている割合が76.9%だった。ほぼ在宅勤務の人も76.4%と同水準だったが、「とてもあてはまる」が33.3%と、より効率的に感じている人の割合が多かった。
また、「会社に対して愛着・信頼を感じている」と答えた人の割合は、ハイブリッドワークが最も高く、72.3%に及んだ。一方、「ほぼ在宅勤務」は51.0%と、ほかに比べて最も低い結果となった。フルリモートは効率が上がる一方、従業員の愛社精神は下がるという側面が浮き彫りとなった。
「社内の同僚や後輩、上司と円滑なコミュニケーションが取れているか」との質問でも、ハイブリッドワークの人が69.2%と最多で、「ほぼ在宅勤務」「ほぼ出社」よりもスコアが高かった。
管理職と部下という違いによっても在宅勤務への評価は異なる結果となった。在宅勤務者の58.4%はパフォーマンスが上がったと感じている一方、部下のパフォーマンスが下がったと感じる管理者は55.8%に及んでいる。
そこで、在宅勤務で自身の生産性が上がった理由を尋ねると、1位が「集中して作業をする時間が取りやすくなった(65.5%)」だった。以下、「移動の時間が減った(63.2%)」に次いで「自分の裁量で仕事を進められるようになった(43.7%)」と続いた。
一方、自身の生産性が下がった理由は、「社内の同僚や後輩、上司と円滑なコミュニケーションが取りづらい(51.6%)」が最多だった。他にも、「テレワークで働く環境(仕事場)が整っていない(48.4%)」「仕事を進めるうえでの確認などが非対面なので難しい(33.9%)」が理由として挙がった。
「テレワークで部下の生産性が上がった理由」については、管理職の62.3%が「集中して作業をする時間が取りやすくなった」と回答。部下の生産性が下がった理由としては、「社内の同僚や後輩、上司と円滑なコミュニケーションが取りづらい(52.2%)」が最も多く、ここでもテレワークによるコミュニケーションの課題が浮き彫りとなった。
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