「SONAR ATS」への投資を決めた大きな理由を、本間氏は2点挙げた。1点は採用について細かい対応ができるように作り込んだ、クラウドで提供されるソフトウェア(SaaS)であること。もう1点は、HRテックのプラットフォームになる可能性があることだ。
「新型コロナによる変化もあって、画一的な採用は終わりつつあると思います。組織が強くなるためには、応募者にきめ細かく対応することと、自社に最適な採用管理のフローを設計すること。これは必須だと思いますので、自由に設計できるチャート形式で管理やコントロールできる仕組みはいいですね。そこまで作り込んでいるSaaSは他にはないと思います。
SaaSビジネスでは、『さまざまなサービスを統合してプラットフォームにします』とプレゼンする企業がたくさんありますが、実際にプラットフォームを目指してきちんと進めている企業はほとんどありません。その点でThinkingsはベースがあり、データも蓄積しています。投資家としてはHRテックのプラットフォームになるよう期待したいと思っています」
吉田氏もプラットフォーマーになるために、自身が設立したイグナイトアイ(東京都千代田区)と、同じくHR Tech事業を手掛けるインフォデックス(東京都中央区)を経営統合させてThinkingsを設立したと説明。上場を目指す意気込みを次のように語った。
「プラットフォームとして使ってもらえるようになるには、パブリックなカンパニーであることが重要だと思っています。上場を目指しているのはそのためでもあります。上場することで、クラウドシステムを提供する企業として、お客さまがより信頼してデータを蓄積して頂けるのではと考えています。
もちろん、採用管理システムを使うだけでは、採用の仕事は完結しません。足りない部分を補ってプラットフォームを実現するために、新サービスのSONAR Marketplaceでは、応募、選考プロセス、入社後という3つの領域で他社の多様なサービスと連携します。
特に、応募の領域についてはサービスが乱立している状態です。この職種ならこのツールがうまくいっているという提案を、なるべく早くできるように取り組んでいきたいです」
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