ホリエモンが「ランチでは5000円以上のうな丼を食え!」と豪語する理由 500円ランチをしているヤツに人は集まらない堀江貴文が説く「経営者は非常識であれ」(1/2 ページ)

» 2021年07月28日 14時24分 公開
[堀江 貴文ITmedia]
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 あまたの事業を成功させてきた起業家、ホリエモンこと堀江貴文。時代の寵児(ちょうじ)といわれ、ITビジネスや宇宙事業など、それまでの常識を覆す手法で自らの構想や事業を実現してきた。ただ、初めからその背景に莫大な資金や、特殊な才能があったわけではない。 堀江自身が好きなことに没頭してきた結果、ビジネスが生まれていったのだ。

 起業家・堀江のメッセージは、いたってシンプルだ。

 あえてレールから外れよ。

 3歳児の気持ちで、のめり込め。

 常識とか世間体なんか、ぜんぶ無視だ!

 近刊『非常識に生きる』(小学館集英社プロダクション)では「自分の人生を取り戻す」ための、41の行動スキルを指南している。書籍の内容から、堀江が考える経営者に必要な考え方を語ってもらった。

堀江貴文(ほりえ・たかふみ)1972年福岡県八女市生まれ。実業家。SNS media&consultingファウンダーおよびロケット開発事業を手掛けるインターステラテクノロジズのファウンダー。現在は宇宙関連事業、作家活動のほか、人気アプリのプロデュースなどの活動を幅広く展開。2019年5月4日にはインターステラテクノロジズ社のロケット「宇宙品質にシフト MOMO3号機(MOMO3号機)」が民間では日本初となる宇宙空間到達に成功した。著書に『非常識に生きる』(小学館集英社プロダクション)、『やりきる力』(学研プラス)など(KAZAN YAMAMOTO撮影)

食事の場では新しい発想が生まれる 新事業を立ち上げるきっかけにも

 学生時代に起業して以降、食事や飲酒には、お金を惜しまなかった。多少の資産を持つようになっても、もっぱら美味(おい)しいお酒と料理を味わうのにお金を使っている。酒食に浪費をいとわないのは、純粋に美味しいものが好きだから。

 そして、人生を楽しくする投資として、リターンがよいのだ。

 食は文化であり、料理の成り立ちを遡(さかのぼ)っていくと、文化や歴史を学ぶことができる。例えば中国で料理技術が発展したのは、中国皇帝の顕示欲が背景となっているとか。日本での発酵食品の発達は、湿度の高い国土で保存の利く料理をつくりだす必要があったからなど、料理と文化・歴史は密接に関わっている。

 美味しいものを突きつめていけば、歴オタの道に通じるのだ。

 美食の経験を通して、僕はワインや日本酒など各国のお酒の歴史や蘊蓄(うんちく)を、ずいぶん学べた。これらは後に小説を書くのにも役立てられた。

 酒食にお金を費やすことで一番得られるものは、幅広い人間関係だ。

 美食の場には、経済界や放送業界、芸能界などさまざまな分野の成功者が集まっている。彼らとの新鮮で刺激的な会話も、ご馳走(ちそう)だ。

 グルメ好きは、分野の垣根を越える。仕事しているだけでは出会えない各界の著名人やタレント、インフルエンサーと知り合えるのも面白い。僕は社会に出てから、毎晩のように彼らと酒席を囲み、魅力的な情報を教えてもらい、しばしばビジネスプランの熱いディスカッションを交わしている。

 コロナパニック以降は酒席の機会は多少減ったけれど、基本的に僕と食事の場に同席するのは、感染しにくい行動様式を心掛けている人たちだ。お店も感染対策のしっかり整った店しか選ばない。以前とあまり変わらず、美味しい食事を楽しんでいる。

 食事の場では、新しい発想が生まれ、新事業を立ち上げるきっかけになることも多い。TERIYAKIアプリや、HIUでの日本酒製造などは、酒食にお金を投じた長年の経験の賜物(たまもの)だ。

TERIYAKI社のWebサイト
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