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2021年の上場企業「早期・希望退職」募集状況　開示した上場企業は84社に（3/3 ページ）

» 2022年01月21日 19時15分公開

通期損益別の結果　

通期損益別

　募集企業の直近本決算の当期損益を見ると、56.0％（47社）が赤字だった。特に業種別企業数が最も多かったアパレル関連は、各社の募集発表直近で11社が全て赤字。サービス業でも、観光4社はいずれも赤字だった。外食も実施の4社は全て赤字。また、空運・鉄道の交通インフラ5社も全て赤字だった。

　一方、募集人数1000人以上の5社中4社は黒字だった。さらに、繊維製品を除く製造42社では、黒字が23社、赤字が19社と、黒字が赤字を上回っていた。

　全体を見ると、21年に「早期・希望退職」を募集した84社のうち、5社が1000人超の大型募集を実施している。これは02年、09年、19年（各4社）を上回り、01年（6社）に次ぐ2番目の水準となった。

　東京商工リサーチは「国内の早期・希望退職は22年も黒字企業による大型募集、コロナ直撃による小・中規模募集の二極化（「赤字企業による小・中規模募集」と「黒字企業による大型・先行型の募集」）は継続するとみられ、募集企業数は21年と同等か、それを上回る可能性も現実味を帯びている」とコメントした。

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