これに対し、一気に窮地に陥ったのがDAZNだ。DAZNが1月に発表した「ライブコンテンツ視聴ランキング2021」によると、視聴者数トップ10のうち、3コンテンツがEPLの試合で、DAZNにとってEPLは目玉コンテンツの一つだったためだ。
これに加え、サッカーファンからの反発を招いているのが、2月に発表した、月額1925円から3000円への値上げだ。同社は「値上げは約1年前から計画していた」としており、EPLの放映権喪失と値上げの関係性は否定しているものの、値上げを断行しながら目玉コンテンツを喪失するという“失態”に批判が相次いでいる。
サッカーコンテンツに限ってみれば、過去には独ブンデスリーガや「UEFA チャンピオンズリーグ」(CL)、「ヨーロッパリーグ」(EL)の放映権も喪失。その後、スカパーとWOWOWがそれぞれの放映権を取得した。長友佑都選手や酒井宏樹選手のマルセイユ退団後は、仏リーグアンの試合配信も大幅に減少している。
一方で、W杯の欧州予選や「欧州ネーションズリーグ」など代表戦の放映権獲得にシフトし、ユーザー数の減少抑制を図っている。全試合ではないものの、現時点でラ・リーガ(スペイン)とセリエA(イタリア)の放映権も保持している。
EPLの放映権についても、SPOTV NOW側と交渉を継続する姿勢を示しており、8月の欧州各国リーグの開幕までサッカーコンテンツを巡る動画配信サービスの動向に注目が集まりそうだ。
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