GXRが登場した当初、その価格をネックに上げる声が多かったのは事実だ。現在でこそ実売価格は多少下がったが、登場時はボディとS10という安価な組み合わせを選んでも、大手量販店で9万円近くの価格となっていたと記憶している。GXRらしさを楽しもうと、2つのレンズユニットを同時購入すれば16万円近かった。購入時に大きなハードルとなる価格というファクターを大きく改善するこのP10キットの登場は、GXRに魅力を感じてはいたものの、二の足を踏んでいた人にうれしい知らせとなるはずだ。
写真のテイストこそGXR風になっているとはいえ、基本的にP10のユニットはCX3と同等ととらえて差し支えなく、P10レンズキットの魅力はCX3にはない豊富なカスタマイズ性と、GXRであるからこその質感、その2点にある。特に前者は、CX3のスペックにひかれていながら、その瞬間に応じた素早い設定が施しにくいことに抵抗を感じていた人には大きな魅力となる。
今年の冬にはAPS-Cサイズセンサーに28ミリ単焦点レンズを組み合わせたレンズユニット「GR LENS A12 28mm F2.5」も発売される予定となっており、GXRの世界は広がりを見せている。P10レンズキットで“GXRデビュー”するというのも、ありきたりなデジカメに食傷気味な人にとって、一考に値する選択だと思うが、どうだろうか。
リコー、裏面CMOSセンサー搭載のGXR用カメラユニット「P10」
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