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「ホワイトバランス」を知り、活用するデジイチ初心者応援(2/2 ページ)

» 2012年04月12日 09時26分 公開
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ちょっと変わったホワイトバランスの活用法

 ポートレート撮影時の肌色調整に、ホワイトバランスを活用することもできます。ほんの少しだけ色温度を上げると赤みのある健康的な肌色になり、色温度を下げると透明感のあるクールな肌色になります。色温度を大きく変えると黄色が強くなったり、青くなりすぎたりしますので、最後の隠し味的な微妙なさじ加減で調整しましょう。

photophotophoto ホワイトバランス変更による、肌色の変化例。中央が補正なし、左が色温度下げ、右が色温度上げ

 さて、ホワイトバランスは白を適正な色として撮るための補正と説明してきました。これは見た目の印象に近い写真に仕上げるためなのですが、ホワイトバランスを活用するともっと自由な写真表現が可能です。

 銀塩カメラの時代、フィルムには太陽光下での利用に適した「デイライトフィルム」と、白熱電球などタングステン光下での利用に適した「タングステンフィルム」があり、それぞれの光源下で適正な色となるように使い分けてきました。そして、大きく色が違う2つのフィルムの特性を逆手にとって、色表現として利用することもありました。

 同じ事はデジタルカメラのホワイトバランス機能でも可能です。白熱電球で照らされた一角をあえてホワイトバランスの「太陽光」や「晴天」で撮影してさらに暖かな雰囲気とする、あるいはマニュアルで色温度を低く設定して青みが強いクールな感じに仕上げるといったことができます。

photophoto 電球の明かりで照らされた半屋外の一角を、ホワイトバランス「晴天」で撮影。全体的に暖かい雰囲気となりました(写真=左)。ホワイトバランスを「電球」にすると壁面の色などが見た目の色に近づきました。ただし、遠景はホワイトバランスの変更に伴い青みが強くなってしまい本来の色ではなくなっています(写真=右)

 このように、色温度による色の変化で心情や雰囲気を作り出すことができますので、作品作りにホワイトバランスを活用してみてください。

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