さて、今まではカメラ目線の普通のポートレートをあれこれ試しながら撮ってみた。最後はちょっと普通じゃない写真を楽しんでみることにするのだ。
古民家があったりしたら絶好の撮影ポイントである。暗い場所では古民家的暗さを強調してみようってことで-2の補正をかけ、顔にほんのり陽射しがあたるだけにしてみる。やわらかい逆光はほんのりと輪郭だけ浮かび上がらせてくれる。
窓からほんのり入る光というのはなかなか使いやすくていい。窓から入る光がほんのりと向こうから顔を照らす位置を見つけると、写真に雰囲気が出てくる。
柔らかい光と影って感じで。
例えばこんな縁側ひとつとっても、光の使い方がで雰囲気ががらっと変わる。
ここに座ってもらって2枚の写真を撮ってみた。
1枚目は陽射しがうっすらと差し込む畳がわかるように少し上からたそがれた感じで。空間を生かすために顔と身体は大胆にカット。目線はわざとはずしてる。その方がこの場所に似合いそうだから。
2枚目は少し低い位置から背景を全部暗部にして淫靡な雰囲気を。
ほんのちょっとしたことでテイストががらっと変わるから写真って面白いのだ。
目線をはずしてるのはわざと。目線があると撮る人と撮られる人という関係が薄れて、物語性がでてきたり、一瞬を切り取った感が出てくるから。時には目線を外したり大胆に切り取ってみたりするのはお勧め。
お次は洋館。同じ位置からマイナスの補正をかけてシルエットにした写真と、思い切りプラスの補正をかけて背景を飛ばした写真の2パターンをどうぞ。
周りに何もないところにひとりだけぽつりという感じを出すために彼女を中央において広角で狙っております。個人的には背景を思い切り飛ばしてそこがどこかわからない感じが、非現実感があり、幻想的でいい。
今回は女の子をきれいにかわいく撮るだけじゃなくて、その場の雰囲気を生かしてアーティスティックにも撮ってみた。あ、ここでこう撮ったら面白そう、と思いついたら試してみる。それが楽しいかと。
最後におまけ。畳の部屋があったので、「これはあぐらしかない」と、あぐらを組んで座ってもらって撮ったのがこちら。
左右から柔らかい光がはいって、きりっとした感じに。これから何かがはじまりそうな予感がよくないですか?
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