出版業界ニュースフラッシュ 2012年5月第4週

出版業界で起こったニュースにならない出来事をまとめてお届けする週刊連載。先週は、小学館の決算数字、J.K.ローリング氏の最新作の独占翻訳権を取得した講談社などが話題になりました。

» 2012年05月28日 10時10分 公開
[新文化通信社]
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小学館決算、7年連続の減収で赤字に

 5月24日、株主総会および取締役会を行い、第74期決算と役員人事を確定した。売上高は1079億9100万円(前年比2.8%減)、経常利益17億4400万円(前期は6億7900万円の損失)、当期純損失1億4400万円(同25億6200万円の損失)。営業利益は未公表だが、損失だったという。

 役員人事は小林健一氏(経理局)と海老原高明氏(ライフスタイル誌編集局)、相賀信弘氏(国際事業)が取締役に、堀内丸恵氏(集英社)が監査役に新任した。時津和男取締役は退任して社長室顧問に就き、小学館メディアプロモーションの社長。顧問の亀井修氏と監査役の山下秀樹氏(集英社)は退任した。

 相賀信弘氏は相賀昌宏社長の長男で29歳。アメリカのVIZ Mediaに勤務している。

講談社、J.K.ローリング氏の最新作、独占翻訳権を取得

 「ハリー・ポッター」の著者、J.K.ローリング氏の最新作『THE CASUAL VACANCY』の日本語版(邦題未定)を、年内を目標に発売する予定。原書の発売は9月27日。ローリング氏は「次の作品はこれまでと違う内容になる予定。私が次のステージに踏み出すに当たり、講談社は素晴らしいプランを考えてくれ、日本語版を託すことにした」とコメントを発表した。

秋田書店、10年ぶりにマンガ誌創刊(5/22)

 6月12日、「別冊少年チャンピオン」を創刊する。雑誌創刊は2002年の「チャンピオンRED」以来10年ぶり。総ページ数は同社の定期雑誌で最多の680ページで、束は4.5センチ。重さは特別付録を入れて1キロを超えるという。

 「クローズ」「スカーフェイス」などの人気マンガを収載する。定価は500円だが、創刊号は特別定価550円。初版は13万部、毎月12日発売。

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