有効期限とアクションの設定
更新頻度が異なるドキュメント、例えば日々作成される業務日報と、長期間利用される製品に関する仕様書では、それぞれ異なる管理・保存方法を定義する必要がある。ドキュメントの内容によっては法律で定められた保存期間を遵守しなければならないケースもあるので、注意が必要だ。
ドキュメントの有効期限は、作成日や更新日といった文書のプロパティと経過時間を組み合わせて指定することができる。有効期限に達した際に実行される動作は、削除・送信といった処理だけでなく、ワークフローの開始も指定することができる。重要なドキュメントに対しては、削除処理に対する承認ワークフローを起動し、管理者が削除の承認や長期保存用のシステムへの送信などの判断を行うことができる。
有効期限とアクションの設定により、重要度の低いドキュメントは定期的に自動削除処理を行うことで保存領域の圧迫を防ぎ、重要なドキュメントは長期保存するといったシステムが容易に構築できる。
| コンテンツタイプ | 有効期限 | アクション |
|---|---|---|
| 業務日報 | 作成日+6カ月 | 削除 |
| 見積書 | 見積有効期限+1カ月 | 保存用ライブラリへ送信 |
| 製品カタログ | 最終更新日+5年 | 削除承認ワークフローを起動 |
監査ログの取得と分析
ポータル上には情報共有を目的として広く公開されるドキュメントだけでなく、開発途中の製品に関する機密情報などが含まれる場合がある。このようなドキュメントは情報漏洩対策としてアクセスログを取得する必要がある。また、重要なドキュメントは内部統制の観点からドキュメントの閲覧や変更に関する情報(誰が、いつ、何をしたか)を監査時に提出可能にしておく必要がある。
SharePoint 2007では監査ポリシーを設定することで、ドキュメントの表示や編集といった基本情報に加え、アクセス権限の編集についてもログ取得をすることができる。ログには操作の種類・ユーザー名・操作対象のドキュメントのURL などが含まれている。
取得された監査ログは、Excelで閲覧可能なピボットテーブルを含んだレポートとして出力することができる。監査時にはExcelを用いて容易にレポートを提出し、ピボットテーブルの機能を用いてさまざまな角度から分析を行うことができる。
このコンテンツはアイティセレクト2006年12月号増刊に掲載された記事を再編集したものです。
承認の効率化で業務をスピードアップ――SharePoint機能詳解「ワークフロー」編
文書管理をカスタマイズ――「コンテンツタイプ」設定指南
制御していることすら気付かない――アクセス権限をスムーズに管理
PowerPointファイルの共有を支援する「スライドライブラリ」
文書のライフサイクル管理を支援する「ドキュメントライブラリ」
SharePointで始めるコラボレーション――画面で分かる「文書の公開」
「ハンコください」はもう古い!上司のOKを素早くGETする方法
SharePoint Server 2007によるECM構築――画面で分かるドキュメント作成
今なら間に合う内部統制――J-SOXとECMのオイシイ関係
社員はルールを守らない!?現場とのギャップを埋める「3つの原則」
コンテンツ管理、はじめました――よくあるケースの運用ポイント
「手になじむ」文書管理を実現しよう――効率的+合理的ECMのススメ
ECMでラクになる!文書管理・運用の実際
「攻めの思考」の情報管理・マイクロソフトのECM
内部統制への対応で注目を集める"使える"エンタープライズコンテンツマネジメント
ドキュメント管理機能を一新したSharePoint Server 2007
アプリケーションレベルのOfficeアドイン開発を実現するツールを無償提供
Googleの侵食に先手、SharePointを主軸にエンタープライズ検索を刷新Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.