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冬ボで買いたいイヤフォン&ヘッドフォン総チェック(3/5 ページ)

» 2009年12月25日 12時22分 公開
[野村ケンジ,ITmedia]
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カナル型イヤフォン――実売3万円未満クラス

K370(AKG)

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製品特徴:スタジオヘッドフォンで培った独自ノウハウを投入したAKGの新モデル。iPhoneでの用途も考慮されており、マイクと通話のオンオフが可能。音楽再生時には再生や曲送りなども行える。ドライバーはダイナミック型だ。

音の特徴:空間表現や音の伸びやかさに関してはかなり優秀なレベル。音楽の情緒性やグルーブ感を積極的に引き出してくれるので、音楽がとても楽しく聴ける。長時間聴いていても聴き疲れすることがないうえ、再生ジャンルもほとんど選ばない優等生。

音色傾向
解像度感 粗い ――○―― きめ細かい
帯域バランス 中域重視 ―――○― ワイドレンジ
音色傾向 ウォーム ―○――― クール

MDR-EX700SL(ソニー)

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製品特徴:好評を博したMDR-EX90SLのコンセプトを継承しつつ、16ミリという大口径のダイナミック型ドライバーとマグネシウム製ボディを採用。存在感のある低音と広帯域再生を両立して、原音に忠実なクリアサウンドを実現している。

音の特徴:基本的にはソニーらしいモニターライクなサウンド傾向にあるが、きめ細やかさとダイナミックさが絶妙に両立しているため、音楽がとても抑揚的に感じられる。音色の素直さに反して低音が強調気味のため、室内では多少違和感を感じるものの、屋外ではピタッとはまる見事なバランスともいえる。

音色傾向
解像度感 粗い ――○―― きめ細かい
帯域バランス 中域重視 ―――○― ワイドレンジ
音色傾向 ウォーム ―――○― クール

SE310(Shure)

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製品特徴:バランスド・アーマチュア型振動板に加えて、同社がチューンドベースポート構造と呼ぶ独自のエンクロージャーを採用。ドライバー周辺の空気の流れを改善するとで、低音の豊かさを向上させている。ケーブル長は本体45センチ+延長91センチ。

音の特徴:帯域バランスの巧みさと、聴かせどころを心得た音楽的表現の上手さという同社製品に共通するの美点に加えて、適切な密度感と分解能、きめ細やかな階調表現が加わることで音楽がいきいきと奏でられている。なかでもアコースティック楽器がリアルで印象的。クラシックからロックまで、幅広い曲調に対応する。

音色傾向
解像度感 粗い ―――○― きめ細かい
帯域バランス 中域重視 ――○―― ワイドレンジ
音色傾向 ウォーム ○―――― クール

Image X5(クリプシュ)

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製品特徴:「フルレンジ・シングルドライバー」と独自のウーファーシステムによって迫力のあるタイトな音質を実現。高い遮音性と幅広い再生帯域を実現するイヤーピース「Ear Gels」を採用し、航空機内用アダプタやキャリングケースなども付属。

音の特徴:ワイドレンジかつ帯域バランスの絶妙さに関してはシングルドライバーとは思えない実力派。そのぶん解像度感と低域の押し出しに関しては多少の弱さを感じさせるものの、自然な音色によって違和感はまったく感じない。細くて軽いボディを耳穴深めの位置まで入れるのがベストポジションのよう。ひとつ上のクラスになるが、最上級モデルのX10ではX5の弱点である音のきめ細やかさと力強さが飛躍的に良くなるので、予算が許せばこちらも魅力的。

音色傾向
解像度感 粗い ――○―― きめ細かい
帯域バランス 中域重視 ――○―― ワイドレンジ
音色傾向 ウォーム ―○――― クール

カナル型イヤフォン――価格無制限(実売3万円以上)クラス

Triple.fi 10(Ultimate Ears)

製品特徴:プロ用にも使われているトリプル・バランスド・アーマチュア方式振動板と、独自開発のデュアル・ボア・デザイン(高域と低域で別ポートを使用するレイアウト)によって優れた音響特性とサウンドステージの両立する最上級モデル。1.2メートルの付属ケーブルは取り外し可能で、損傷してもイヤフォンを買い替える必要がない点は嬉しい。ハンズフリー通話対応モデルも用意されている。

音の特徴:細部まで見事に再現してくれる丁寧なサウンド。演奏のひとつひとつが印象的でありながら、長時間聴いていてもまったく飽きを感じない。とはいえ穏健派というわけではなく、ロックやジャズなどのダイナミックな曲もそつなくこなす懐の深さがある。高級モデルの代表格といえる名機。

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音色傾向
解像度感 粗い ――――○ きめ細かい
帯域バランス 中域重視 ―――○― ワイドレンジ
音色傾向 ウォーム ―○――― クール

ATH-CK100(オーディオテクニカ)

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製品特徴:トリプル・バランスド・アーマチュア振動板(2ウェイ3ドライバー)を搭載し、低域から高域までゆがみのないワイドレンジ再生を獲得したトップモデル。チタンハウジングによって世界最小サイズを実現、高い装着性をも実現している。

音の特徴:ワイドレンジさ、音響特性、強弱のニュアンスの確かさ、解像度感など、すべてにおいて優秀。本来の音を忠実に、しかも綿密に再現してくれる。カナル型でここまで素性の良いモニターヘッドフォンが実現できるとは驚き以外の何者でもない。高級モニターヘッドフォンを愛用している人にピッタリの製品。

音色傾向
解像度感 粗い ――――○ きめ細かい
帯域バランス 中域重視 ――――○ ワイドレンジ
音色傾向 ウォーム ――――○ クール

SE530(Shure)

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製品特徴:高域に1つ、低域に2つのトリプル・バランスド・アーマチュアドライバーを搭載することで、きめ細やかさと低音の豊かな響きを両立させたモデル。バリエーションモデルのSE530PTHは小型マイク内蔵ケーブルが付属しており、切り替えスイッチで外部の音を聴きやすくすることが可能。

音の特徴:高解像度かつワイドレンジ。文句のない基本性能を持ち合わせているものの、一番の魅力はShureならではのリアルな音楽再現だ。再生音に多少のカラーレーションがみられるものの、音の生々しさに関してはピカイチ。一度はまると浮気できない魅力に満ちあふれたサウンドだ。

音色傾向
解像度感 粗い ―――○― きめ細かい
帯域バランス 中域重視 ―――○― ワイドレンジ
音色傾向 ウォーム ○―――― クール

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