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あの注目機種はどんな音?――ファイナルの63万円超弩級モデルやゼンハイザー新密閉型を聴いてきた春のヘッドフォン祭2015(7/7 ページ)

» 2015年05月18日 12時30分 公開
[山本敦ITmedia]
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Lotooのハイレゾプレーヤー“ジュニアモデル”「PAW5000」

 中国のメーカー、INFOMEDIAのオーディオブランドであるLotooからはハイレゾポータブルプレーヤーの新機種「PAW5000」が発表された。サンプラザ会場6階、トップウィングのブースで試聴できる。

Lotooの「PAW5000」

 昨年末に国内デビューを果たしたLotoo「PAWGold」は、DSD 5.6MHzのネイティブ再生に対応したハイエンドモデルとして脚光を浴びているが、本機はそのジュニアモデルに位置づけられる。日本発売は6月下旬が予定されており、価格は6万円弱になる見込み。PAWGoldと同じマラメトリックEQも搭載する。

 本体はPAWGoldを一回り小さくした程のサイズで、重さもPAWGoldよりはだいぶ軽くなっている。DACにはテキサスインスツルメンツがスマートフォンなどモバイル機器向けに提供するAD兼用のコンバーターチップが採用されており、DSD再生は最大2.8MHzまでPCM変換によりカバーする。リニアPCMは最大96kHz/24bitまで。

右のPAWGoldとサイズを比べると一回りほど小さくなっている

 本体の稼働状態を示す2インチの有機ELカラーディスプレイを搭載。操作感はPAWGoldににているが、PAW500はフロントパネルにジョグダイアルタイプのインタフェースを搭載している。

 音質は上位モデルのPAWGold譲りのナチュラルでフラットなバランスを特徴としているように感じた。中高域の広がりや解像感は上位モデルの方に軍配があがるものの、力強く余裕もある低域再現の懐の深さは引けを取っていない。Bluetoothや2.5ミリバランス出力など本機ならではのフィーチャーも盛り込まれていることから、スタンダードクラスのポータブルハイレゾプレーヤーとしては挑戦的で面白い存在になりそうだ。

トップには2.5ミリバランス出力端子も設けた

 同社ブースではiFI Audioの新製品となる「micro iDAC2」の試聴も可能だった。据え置きのユースケースをメインに開発されたモデルで、内蔵バッテリーではなくPCからのバスパワー駆動とした。DSDネイティブ対応はWindowsが11.2MHzまで、Macでは5.6MHzまでとなる。アナログ回路も洗練させるなど、音質重視の設計としている点が特徴だ。

iFI Audioの「micro iDAC2」

 会場ではソニーの「MDR-Z7」との組み合わせによるサウンドも試聴ができた。やはり抜群の安定感を備え、ディティールの鮮度も非常に高い。PCオーディオ環境のクオリティアップを手軽に図れる製品としてこちらも注目しておきたい。

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