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2月発売が決定!――日常空間をおしゃれに変えるソニーの「ポータブル超短焦点プロジェクター」(2/2 ページ)

» 2016年01月20日 12時32分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]
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手軽さの裏に高度な技術

 さまざまなコンテンツを手軽に楽しめる「LSPX-P1」だが、見えないところに多くの高度な技術が使われている。まず光学系は、4K超短焦点プロジェクター「LSPX-W1」のために開発したレンズをベースに小型化したもので、「ソニー史上、最小の超短焦点レンズ」(同社)だ。これに測距センサーと加速度センサー、電動フォーカスを組み合わせ、前述のオートフォーカスを実現している。

ソニー史上、最小の超短焦点レンズ

 また超短焦点プロジェクターでは斜めからの投影が基本となるが、その際に発生する映像のゆがみを直す“台形補正”も光学的に対処しているという。「信号処理で行うほうがコストは安いが、解像度が損なわれる」ためだ。

 表示デバイスは、0.37型の「SXRD」(1366×768ピクセル)。通常はRGB(レッド、グリーン、ブルー)の3枚を使ってフルカラーを表現するが、今回は本体の小型化のため、1枚でフルカラーを映し出せるデバイスを新規に開発したという。

単板のSXRDを新規開発

 光源にはレーザーダイオードを採用。明るさは100ルーメンと低めながら、「BT.709」とほぼ同じ色域と4000:1というコントラストを実現した。「光学的に光漏れを抑え、黒を沈めている。メリハリのあるくっきりとした映像が楽しめる」。映像に合わせて光源の輝度を調節するダイナミックコントラストも備えている。

 デザインにもこだわった。「LSPX-P1」では投影する方向が複数になるため、本体は向きを変えても不自然にならないデザインとした。丸みを帯びたシンプルなフォルムは、インテリアの中で自己主張をしない。違和感なくその場所に馴染むという。

側面はレザー調のテクスチャーを施している
内蔵スピーカーは2ユニットながらモノラル仕様。小さな筐体でも十分な音量を確保するためだ

 また屋内での持ち運びを前提に本体は女性でも片手で持ちやすい厚み(約81mm)に抑えた。持ったときに触れる側面部分にはレザー調のテクスチャーを施して高級感を演出しつつ、ソフトな触感を実現し。特殊なコーティングにより汚れが付着しにくい仕様だ。

 内蔵スピーカーは、モノラル仕様ながら2ユニットとして音圧をかせいだ。「スピーカーは25mm径の小口径。音質を損なうことなく迫力のあるサウンドを実現するため、ステレオ感よりも音圧を優先した」(同社)。また小型ユニットで不足しがちな低音の量感を補うため、独自の信号処理技術「xLOUD」でオーディオ再生レベルを補正している。

 小型化のため、内部を冷やす吸排気口や内蔵スピーカーのための開口部も緻密(ちみつ)な計算のもとに割り出した。小さな筐体でありながら吸気口は3カ所、排気口は2カ所に設けられている。そして駆動音も約22dBと極めて静か。上記の時計や窓といった音を伴わないコンテンツを表示したときも気にならないレベルになっている。

吸排気口

 本体サイズは約81(幅)×131(高さ)×131(奥行き)mm、重量は約930g。付属の「ワイヤレスHDMIユニット」のサイズは、約135(幅)×35(高さ)×135(奥行き)mm、重量は約200g。電源はACアダプターとなる。

付属のACアダプター

 また専用アクセサリーのフロアスタンド「LSPX-PS1」(1万9000円前後)も同時発売。高さは約130cmで、ソファーに座ったときにちょうどいい高さに投影できるという。また電源ケーブルをポール内に通せるため、給電しながらの投影も可能だ。

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