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次期iPhoneでブレイクするか? メーカーが注目する2タイプのイヤフォンポタフェス2016 in 東京・秋葉原

» 2016年07月19日 14時50分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]

 イヤフォン端子がなくなるという噂の次期iPhone。それはポタフェスの会場に集まるメーカーや販売代理店にとっても他人事ではない。今秋といわれる次期iPhoneの登場に向け、2タイプのイヤフォンに力を入れている。

 1つはワイヤレスで使えるBluetooth対応イヤフォンだ。例えばフリーウェイのブースには、中国「1MORE」ブランドのカラフルなBluetoothイヤフォンが参考展示されていた。「iBFree」は、左右ハウジングをケーブルでつないだネックバンドタイプのワイヤレスヘッドセット。レッド、ブルー、グリーン、ブラックの4色をそろえている。

1MOREの「iBFree」

 14.3mm径のダイナミック型ドライバーを搭載。耳の形に合わせたスタビライザーで安定した装着感を実現するほか、IPX4相当の防滴仕様も合わせ、エクササイズ需要も取り込もうとしている。バッテリーで連続音声再生時間は最大8時間、また最大240時間の待ち受けが可能だ。

ちょっとハウジングが長めにも見えるが、装着時は安定するという

 既に米国では販売しているというiBFree。次期iPhoneの発表に合わせ、フリーウェイでは「9月には日本でも販売したい」と話していた。価格は6980円前後を目指す。

 そのほかにもオンキヨーが左右のイヤフォンを独立させた“完全ワイヤレス”のイヤフォン「W800BT」を参考展示するなど、製品のバリエーションも増えてきたBluetoothイヤフォン。秋に向けて続々と新製品が登場しそうだ。

完全ワイヤレスの「W800BT」。バッテリー駆動時間は約3時間。付属のキャリングケースにも充電池が内蔵されていて、本体を5回も充電できる

もう1つの選択肢、Lightning直結タイプ

 Bluetoothイヤフォンの場合、ワイヤレス伝送時に音楽信号が圧縮されてしまうほか、毎日のようにiPhoneとは別にイヤフォンも充電しなければならないといったネックがある。

 そうした手間をなくし、従来のイヤフォンに近い使い勝手を提供するものとして注目されているのが、Lightning直結のイヤフォンだ。例えばJBLブランドを要するハーマンインターナショナルでは、7月上旬に発表したJBL「REFLECT AWARE」を展示して「充電の必要がない」ことをアピールしている。

JBL「REFLECT AWARE」。本体重量は約30gと多機能ながらも軽量。ドライバーは14.6mm径のダイナミック型で、内蔵DACは48kHz/16bitまでサポートしている

 REFLECT AWARには、周囲の音(環境音)の聞こえやすさを「High」「Midium」「Low」の3段階で調整できるノイズキャンセリング機能を搭載しており、外出時でも安全に使えるのがメリット。もちろんハンズフリー通話も可能だ。

 ただ、Lightning直結イヤフォンにもデメリットはある。Lightning経由でiPhoneから電源をとるため、製品による程度の差はあってもiPhone自体のバッテリー駆動時間は短くなるほか、iPhoneの充電中はLightningコネクターがふさがっていてイヤフォンが使えない。


 メーカー各社は、秋に向けてそれぞれのメリットをアピールしていく方針だが、一方でどちらが主流になったとしても従来のイヤフォンに比べれば価格帯は確実に上がる。若年層を含む幅広いユーザーが愛用するiPhoneだけに気になる部分だ。

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