音楽+カメラの「TJ37」、まるで“紙の手帳”な「TH55」〜進化した手帳CLIEが登場(2/3 ページ)

» 2004年02月03日 15時00分 公開
[後藤祥子,ITmedia]

紙の手帳の使い勝手とデジタルならではの情報管理を〜「CLIE Organaizer」

 TH55最大の特徴として挙げられるのが、CLIEの手帳ソフトとして新たに搭載された「CLIE Organaizer」。フォーマットを気にせず紙の手帳のように気軽に書き込めることや、ユーザー個々のカスタマイズをしやすくすることをコンセプトに開発された機能だ。

 まず起動時のインタフェースが従来のCLIEとは異なっている。電源を入れると画面の右端に「予定表」「アドレス帳」「ToDo」「メモ帳」「ビューワ」「手書きメモ」「便利情報」「ランチャー画面」の8つのタブが現れ、ユーザーは利用したい機能をタブから選んで使う仕組みだ。これは「紙の手帳では、タブで項目を管理するユーザーが多い」(ソニーマーケティング)ことから採用されたインタフェース。従来のようにデフォルト表示をランチャーにすることも可能だ。

 TH55では、テキスト入力だけでなく、手書きメモやカメラを使った画像メモ、ボイスレコーダを使った音声メモといった直感的な情報入力手段が用意される。これらのデータをを効率的に管理できるのも「CLIE Organaizer」の特徴だ。

 例えば予定表の画面には、テキスト入力した予定の上に手書き文字を書き込むことが可能。撮った写真や手書きメモ、音声データはドラッグ&ドロップで予定表に貼り付けることができる。またCLIE Organaizerにはシールと名づけられた小さなイラストのアイコンも用意され、手帳にシールを貼り付けるように予定表を飾ることも可能だ。

 CLIE Organaizerのインタフェース。予定表や手書きメモ、アドレス帳などに、手書き文字を書き込んだり、情報を貼り付けたりできる。予定表の下部には縦型ワイド液晶をフルに使った表示ができるほか、ToDoかコンテンツ一覧、シール画面を表示させることもできる。ToDoは大項目、中項目、小項目と階層化した形での管理が可能。アドレス帳は、「あかさたな……」のインデックスタブが付いて検索しやすくなった。液晶は新しいものが採用され、内部ソフトのチューンアップとの連携で、手書き精度が上がっている

 予定表の上に張られた写真や音声などの情報は、タップするだけで閲覧でき、ビューワソフトからたどって閲覧するなどの煩わしい操作をする必要がない。

 さらに撮影した画像や手書きメモなどのデータは、作成した日付と連動して管理されるため、任意の日付をタップすれば、その日に作成したデータの一覧が画面の下に一覧表示される。こうした部分は紙の直感的な使い勝手とデジタルならではの効率的な情報管理をうまく両立させた仕様だ。

 紙の手帳を意識した機能はもう一つある。タブの一つとして用意される「便利情報」だ。これは紙の手帳のリフィルのようなもので、デフォルトでは主要都市部の地下鉄路線図や単位の換算表がプリセットされる。タップするだけで情報を閲覧できる便利情報は、TH55の発売と同時に別売りのリフィル約60種が発売予定。エリアマップやカロリー換算表などのリフィルが用意される予定だ。ソニーマーケティングは1コンテンツあたり100円程度で販売するとしている。

 タップすればすぐ閲覧できる「便利情報」。紙の手帳のリフィルを買い足すように、任意のリフィルを購入して追加できる

 なお、CLIE OrganaizerにはPalm Desktopとは別に、専用のPC向け同期ソフトが同梱される。これを使って同期すると、PC側でもCLIEで見ているのと同じ状態で手書きメモや画像を表示させることが可能だ。

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