ドコモ、FOMA契約目標上方修正 3月末240万に

» 2004年02月04日 16時58分 公開
[斎藤健二,ITmedia]

 NTTドコモは2月4日の2003年第3四半期の決算発表会見で、FOMAの契約者数目標を上方修正し、2004年3月末に240万とした。

 当初の期末目標は200万契約だったが、1月29日の段階で達成(1月29日の記事参照)。「PDCからの移行はFOMAユーザーの9割弱(直近82%)。一部は他社からも」と同社副社長の津田志郎氏は話し、順調に伸びていることをアピールした。

インセンティブ積み増しで900iも505iS並の価格に

 今週末にはFOMAの新製品900iシリーズ第1弾となる「F900i」も発売となり、2カ月間で40万契約を上乗せする計画だ。900iシリーズの販売は、インセンティブ費用(販売奨励金)をPDCよりも高くかけることで505iS並の価格とする。

 「900iは、PDCの高機能端末505iSと対比すると、まだ少し調達価格が高い。これをストレートに市場価格に反映するのは厳しい。開発コストを下げ、端末の生産台数を増やして調達価格を抑えていくが、1台当たりの単価がPDCの高機能端末に近づくにはもう少しかかる。それまではインセンティブで差を補填しなくてはならない。900iの時代はインセンティブは厚くなるだろう。2年くらいの間にはコスト上も(PDCを)キャッチアップできないか」(津田氏)

 505iSなどPDCのインセンティブ費用は1台当たり3万円程度、FOMAは1万円ほど高い4万円程度とされている。現状はFOMAのARPU(ユーザー1人あたりの月間収入)が高いため、インセンティブ費用を増やしても回収が可能だ。

方式 音声ARPU データARPU 総合ARPU
PDC 6040円 1960円 8000円
FOMA 6850円 3360円 10210円

 FOMAのARPUの推移について、津田氏は「FOMAの最初のユーザーはPDCでも携帯電話をよく使うユーザー。コア層が先に来るだろう。PDC平均と比べるとFOMAは高くなるべきだ。FOMA契約数が増えるにつれて、(ARPUは)次第に低くなる」と、今後の見通しを話した。

普及バージョンFOMAも検討。PDCも高機能機継続

 2006年にはFOMAとPDCを同数に持っていく中期的な計画の中で、今後はFOMAの普及機も必要になると津田氏。「FOMAは現状極めて高機能端末。もっと全体のユーザーが移行するには普及バージョンの端末が必要。機能をカットする代わりに価格を下げた端末を投入しなくてはならない。検討を始めている」

 ただし、まだしばらくは主力のPDCから力を抜くわけにはいかない。好調なKDDIがドコモを純増シェアで上回り続けた結果、「純増シェアは当初期待した値を下回り、結果として4割を切ることとなった」(津田氏)からだ。津田氏は「PDC商品でも高機能製品の投入を継続する」としている。

 また速度をアップさせた新通信方式「HSDPA」も2005年導入に向けて開発している(1月16日の記事参照)。

 「ネットワーク上では最大14Mbpsだが、端末は一気にそのスピードを実現するのではなく段階的に。最初は3.6Mbps程度の端末を市場に投入する。むしろ技術のほうが先行していて、高スピードを実現した場合に何に使うかが難しい。全体としてはキャパシティアップにつながるので、タリフ(料金)の増加や設備投資を抑える」。導入は、「都市部のトラフィックの多いところから段階的に。利用の状況を見ながら導入を見極める」とまだ慎重。

 パケット通信料金の見直しについては直接言及しなかったが、今後値下げを検討するとしたら音声ではなくノンボイス系だと津田氏。

 音声値下げを年々行った結果、市場拡大を加速し好循環につながってきたが、今後は「音声値下げが需要増につながるかは慎重に見ていかなくてはならない」(津田氏)。

 逆に、パケット通信に代表されるデータ通信は「市場としてはまだ成長が期待できる。成長を加速させる上で、どういうやり方が望ましいか。FOMAでもパケットを大量に使うと高い。これが定額に直接結びつくものではないが、検討していきたい」と話した。

AT&T買収についてはノーコメント

 各社が買収に名乗りを挙げている米国第3位の通信キャリアAT&Tの買収(1月27日の記事参照)についてはノーコメント。

 「(海外に)引き続き投資を拡大するかは別として、当初予想より遅れつつあるが、今年後半から来年にかっけて各国で3Gサービスが開始されると思う。世界標準なので、海外でも同じハンドセットで通信できるという理想としていた環境は実現してくるだろう。ボイスローミングは最低限だがノンボイスローミングが実現できるかは、国内での競争力強化のためにも重要。グローバルで強力なパートナーと手を組んでいく」と、海外展開の方向性を話すに留めた。

 なお、第3四半期(4月−12月)の決算内容は当初予定通り。端末原価や代理店手数料などに当たる物件費が、計画よりも増えているが、売上高、営業利益、当期純利益などは堅調に推移しており、年間の見通しに変更はなかった。

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