eSIMが普及したことで、機種変更時のSIMの入れ替えがスムーズになった。2025年に発売された「iPhone 17」シリーズがeSIMのみの仕様となったことで、eSIMユーザーも増加したことだろう。eSIMは「物理SIMを抜き差しする手間が省ける」というメリットがある一方で、「転送、再発行できない」「誤って消してしまった」といったトラブルも起こる。
筆者も2025年、eSIMにまつわるトラブルに遭遇した。典型的なものとはいえないが、明確に改善してほしい部分もあるので、ここで紹介する。
筆者はY!mobileをメイン回線で利用しており、端末はiPhoneを毎年買い替えている。ただしY!mobileは全てのiPhoneを扱っているわけではないので、iPhoneは他キャリアで購入したものを使用している。2025年は、「iPhone 17 Pro」を他キャリアで購入し、それまで使っていた「iPhone 16 Pro」からeSIMを転送するつもりでいた。
同時期に、Y!mobileで折りたたみスマートフォン「nubia Flip 2」が、機種変更でも2年960円(月40円)で利用できるよう値下げされたので(関連記事)、このnubia Flip 2をサブ機として購入することを決めた。この時点でまだiPhone 17 Proは届いていない。
しかしここで1つ目の落とし穴があった。筆者の場合、機種変更でnubia Flip 2をオンラインショップで購入し、SIMはeSIMを選択した。既にY!mobile回線ではiPhone 16 ProでeSIMを利用していたので、nubia Flip 2をY!mobile回線で使いたい場合、My Y!mobileからeSIMプロファイルを再発行すればいいのだろうと考えていた。しかしnubia Flip 2が届いた後、この想定は誤りだったと分かった。
nubia Flip 2とiPhone 17 Proはほぼ同じタイミングで届いた。まずはiPhone 16 ProのeSIMをiPhone 17 Proに移そうと試みたところ、なぜか「転送できない」とのエラーが出る。もしや……と思い、nubia Flip 2を開封して起動したところ、こちらにY!mobileの回線が移行されていた。
これは、「ソフトバンク、Y!mobileで端末購入を伴う機種変更手続きを行っていただいた場合、端末の初期設定時に自動でeSIMがダウンロードされ、その後自動で回線が切り替わる」(ソフトバンク広報)仕様のため。Y!mobileオンラインショップで端末を購入する際、eSIMを選択するとnubia Flip 2にeSIMが有効化された状態で発送され、SIMカードを選択すると物理SIMとセットで発送されるというわけだ。
ここまでならただの凡ミスで済むのだが、困ったのがこの後だった。nubia Flip 2にセットされた回線をiPhone 17 Proに移したいのだが、Y!mobileではiPhoneとAndroidのeSIM転送には対応しておらず、再発行手続きが必要になる。
Y!mobileでは会員ページ「My Y!mobile」からeSIMの再発行手続きができるが、異なるOSでeSIMを転送する場合は「機種変更」扱いになり、店頭での受付が必要になるという。この機種変更の手続きは、店頭だと4950円の手数料が発生する。nubia Flip 2への機種変更で、既にオンラインでの手数料として3850円がかかっているので、そこからiPhone 17 ProにeSIMを移すだけでさらに4950円がかかることになる。
Y!mobileでのeSIMの再発行は、同じ機種に再インストールするための措置であり、新しい機種にeSIMをインストールするには、機種変更の手続きが必要になる。なぜ、このような仕様なのか。ソフトバンク広報に確認したところ、「機種やOSによって設定やサービスなどが異なる場合があるため、機種変更手続きによって、利用端末・OSごとに適したサービスを正しく提供するため」とのことだった。
ただしiOSの「eSIM クイック転送」とAndroidの「eSIM転送」は例外で、iPhone同士やAndroidの対応機種同士で機種変更する場合、再発行や機種変更の手続きをせず、この機能でeSIMのプロファイルを移行できる。
SoftBankブランドでも同様に、異なる端末へのeSIM再発行は推奨していない。機種変更でeSIMのプロファイルを新しい機種に設定する必要があり、その際、店頭だと4950円の手数料が発生するが、オンラインだと無料で済む。
ソフトバンクは2026年1月21日から、WebでのeSIM再発行手数料を、「当面無料」から「無料」に、端末購入を伴わない機種変更についてeSIMは「3850円」から「無料」に改定した(関連記事)。後者の改定により、SoftBankブランドはオンラインなら異なるOSのeSIMは無料で再設定できるようになった。
しかしY!mobileの場合、機種変更手続きでeSIMの移行が無料になるのは物理SIMからeSIMへ変更する場合に限られる。Y!mobileでは、新旧端末がいずれもeSIMで、異なるOSのスマホに機種変更する場合、eSIMの移行手続きはショップでしか受け付けず、4950円の手数料が変わらず発生する。
Y!mobileのページには、機種変更を伴わないeSIMの機種変更はオンラインだと無料となっているが、これは元が物理SIMの場合。eSIM→eSIMはオンラインでは変更できないので、その旨を記載すべきだろうちなみに、LINEMOは端末を販売していないため、異なるOS間でもeSIMの再発行ができ、手数料も発生しない。同じソフトバンクが提供する通信サービスでも、SoftBank、Y!mobile、LINEMOではeSIM再発行(再設定)の方法が一部異なるため、注意したい。
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