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» 2004年03月18日 21時12分 公開

キーワードは「ターニングポイント」〜CeBIT 2004開幕CeBIT 2004

独・ハノーバーで3月18日、世界最大規模のITおよび通信技術のイベント「CeBIT 2004」が開幕した。オープニングセレモニーで講演したソニーの安藤国威社長は「使いやすさが人々の技術の採用を牽引する」と話した。

[末岡洋子,ITmedia]

 独・ハノーバーで3月18日、世界最大規模のITおよび通信技術のイベント「CeBIT 2004」が開幕した(24日まで)。今年は展示社6000社以上、展示面積は30万平方メートル、会期中7万人の来場を見込む。前夜祭ではソニーの安藤氏も講演を行った。

 17日夜のオープニングセレモニーでは、会関係者やソニーの社長兼COO安藤国威氏によるスピーチの後、独シュレーダー首相が開会宣言を告げ、7日間のショーが開幕した。

キーワードはターニングポイント

 今年のCeBITのキーワードとなりそうなのが「ターニングポイント」だ。17日のオープニングセレモニーでは、ドイツのテレコム団体BITKOM(German Association for Information Technology, Telecommunications and New Media)会長ウィリ・ベーチトルド氏、ソニーの安藤氏からこの言葉が聞かれた。

 IT市場の展望について語ったベーチトルド氏は、「2004年、あらゆる兆候が成長を示唆している」と述べ、IT業界の経済への貢献を強調した。「過去20年にITおよびテレコム業界の総売上高は2兆2000億ユーロ。この業界は世界で1600万人の雇用者を有すだけでなく、継続的に新しい仕事を創出している」。

 雇用問題に絡めて米国で懸念が高まっており、防止法案も提出されているオフショア開発に対しては、「ソフトウェア産業が直面している問題は、電子産業が30年前に直面した問題だ」と述べ、ソフトウェア業界はこの課題を直視して乗り越える必要があるとした。「雇用を守ることは可能だ。モバイルやインターネットなどの新しい技術が可能にする」とベーチトルド氏。

 同氏は最後に、「成長の鍵を握るのはイノベーション」と述べ、研究開発費の増加の必要性を強調し、参加者に理解を求めた。

ソニーの安藤氏がキーノート

 ソニーの安藤氏は冒頭で、「ソニーのような電子・エンターテイメント企業がCeBITでスピーチをするのは初めてではないか」と述べ、同社が予言してきたブロードバンド統合(コンバージェンス)が起こっていると結び付けた。

 安藤氏はブロードバンド統合により、デジタル、ワイヤレス、パーソナルの3つのトレンドが生まれていると説明。デジタルではCPUの能力の家電への適用、ワイヤレスでは、3Gによるリッチコンテンツやサービス、パーソナルでは、デジタルAV機器などを挙げた。ここで重要なのは使いやすさだ。「使いやすさが人々の技術の採用を牽引する」。そこでは、ユーザーの感性に訴える家電のアプローチが求められているという。

 最後に、デファクトではなくオープンな標準の重要性を強調。同社の取り組みとしてデジタルホームネットワーク技術やHD技術、DRMを挙げた。特にDRMについては、「消費者が安全に、正しくコンテンツを楽しむために必要」と述べ、同技術によりアーティストを保護しつつ消費者にコンテンツを楽しんでもらうことが可能となるとした。

 CeBITの今年の特色は、セグメントでは中小企業と電子政府、技術ではセキュリティ、WiFiなどの新しいネットワーク技術となりそうだ。地域別には中国や東欧などの新興市場からの出展企業が増加、ユニークな技術を披露してくれそうだ。中でも中国は、経営陣向けのセミナーで中国に特化したプログラムが組まれるなど、高い関心を集めている。

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