似て非なる「N900i」と「P900i」──ソフトの違いを見る(2/3 ページ)

» 2004年03月30日 09時38分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

テレビ電話機能を比較する

 テレビ電話の使い勝手を比べると、N900iはハンズフリーへの切り替えが左ソフトキーのワンタッチで行えるのが便利。P900iは、発話キーの長押しという従来通りの操作で、ハンズフリー通話することが多いテレビ電話で「長押し」という操作が便利かどうかは疑問だ。発話キーの短押しでもいいのでは、と思ってしまう。

 またN900i、P900i共に、インカメラでズームが利用できるが、N900iが2段階なのに対し、P900iはほぼリニアでズームできる。なおN900iでもアウトカメラのズームは多段階対応だ。

 操作性も若干異なる。N900iでは決定キーがインカメラとアウトカメラの切り替え、P900iでは左ソフトキーがインカメラとアウトカメラの切り替えに、決定キーが親画面と子画面の入れ替えに割り当てられている。またアウトカメラ使用時にP900iではフォトライトが利用できるが、N900iでは利用できない。

参照入力が便利なN900i、見やすさではP900i──メール機能

 メール機能も、基本仕様は両端末ともほぼ同じだ。一覧は1行表示最大9件、2行表示で最大5件の表示が可能。本文表示のフォントサイズは3段階、振り分けは題名の部分一致、もしくはメールアドレスの完全一致で、アドレス帳のグループ指定もできる。題名での振り分けは1フォルダに1条件のみで、メールアドレスでの振り分けとは併用できない。

 フォルダ自動振り分けの条件はメールアドレスと題名の2種類。メーリングリストなどの振り分けも可能だ

 背面のサブディスプレイは形状もサイズも異なるが、メール着信時には最新メールのマーキー表示が可能。

 ただP900iのほうがサブディスプレイの情報量が多いため、メールの確認はしやすいだろう。

 背面ディスプレイはP900i(左)の方が大きく、題名と日時、本文の先頭部分を同時に確認できる

 デコメールの入力は、先行した「F900i」と比べて使い勝手は今ひとつ。文字入力前にデコレーションを指定するのが基本で、文章を入力してから任意の文字列をデコレーションすることはさほど考えられていない。

 使い勝手は、F900iは「ホームページ作成ソフト」、N900iとP900iは「HTMLタグの短縮入力機能を持ったテキストエディタ」という印象。900iシリーズの大きな特徴としてうたっている機能なのだから、もう一工夫欲しいところだ。

 デコレーションの設定はサブメニューの2階層目にあり、「積極的に使ってほしい」という意図が感じられない。入力画面では色、文字サイズは反映されるが、マーキーといった指定はアイコンで対象文字列を挟むように表示される

 N900i独自のメール機能としては「参照入力」がある。画面を2分割することで、受信したメールを見ながら返信したり、メールを見ながらスケジュールを入力したり──といった使い方ができる。ウインドウの切り替えにはニューロポインタが利用でき、サブメニューを使うより、すばやく操作できる。

 サブメニューから参照返信を選ぶと画面が2分割され、上が返信メールの入力画面、下がメールの参照画面になる。長文メールに返信をする場合などは引用して返信するよりも便利だ

 P900iのメリットはソフト面ではなく、明るく大きな2.4インチのディスプレイだ。共に情報量はあまり欲張っていないし、N900iの2.2インチも決して小さいディスプレイというわけではない。しかし、やはり2.4インチのP900iは見やすい。最小サイズのフォントでも視認性は悪くなく、この点だけでP900iを選ぶ人がいてもおかしくはないだろう。

 N900iは2.2インチ、P900iは2.4インチ。こうして比べるとサイズの違いは大きい。N900iも最小のフォントサイズの場合に見づらいわけではない

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