屋外の作例から見ていこう。まずは晴天下の屋外から。比較対象としてEXILIM S20のVGAモードで撮った画像も用意した。VGAモードとはいえ、200万画素で撮った絵を縮小してのVGAサイズだけに、もともとVGAクオリティしかないA1402Sと比べるのは酷。ある程度割り引いて見てほしい。
あまりに差がありすぎるが、写りはこのような感じだ。A1402SはVGAサイズを撮るにはぎりぎりの34万画素しかないため、どうしてもディテールが甘く、斜めの線や曲線がデコボコしてしまっている。またCCDではなくCMOSを採用したため、コントラストも低く発色もあまりよくない。ただし、それでも桜の雰囲気はけっこう出ている。やや青みがかってしまった点以外は悪くない出来だ。
続いてあずまやの作例を見てみよう。
松や桜など細かい絵柄が多くて34万画素パンフォーカス機には少々つらい構図だったが、晴天にめぐまれたこともあってA1402Sでも雰囲気はけっこう出ている。全体にくすみ気味なのは残念ながらCMOSのせいだろう。
次はチューリップを写した作例だ。
赤がちょっと浮き気味でエッジが乱れているところはあるが、鮮やかな写りといっていいだろう。
屋内の作例は、蛍光灯下のものから見ていこう。
室内のようにコントラストが高くない構図だと、なかなかさわやかな絵を見せてくれる。確かにディテールは曖昧だが、ホワイトバランスはしっかり合っていて普通に使えるクオリティだ。
次は白熱灯下の作例だ。
このように白熱灯下でもホワイトバランスはしっかりと合わせてくる。ただ室内はあまり明るくないので、どうしてもノイズが出やすい。これもざらつきが気になるところだ。
続いてロウソク灯下で撮った写真を4枚。
通常モードと夜景モードはほとんど変わらない。夜景モードのほうが若干ノイズが少なく、露出がアンダー気味になるというくらいだ。
やはりCMOSは暗所が苦手で彩度が落ち、ノイズがかなり増えている。しかもホワイトバランスがきっちり合ったおかげでロウソクの雰囲気が消えてしまった。
そこでホワイトバランスを屋外(つまり太陽光)に合わせて撮ってみると、赤みがあるロウソクの感じが出た。
フォトライトを点灯して撮ると、それなりに光が当たっていて全体が明るく撮れる。
最後にマクロの作例を見てみよう。
通常モードではあまり近寄れないが、付属のマクロレンズを装着して撮影すると、5−10センチ程度まで寄って撮れる。近距離撮影をしたい人はレンズを常備しておくといい。
冒頭で書いたように、個人的にはカメラ付きケータイには無理にメガピクセルを載せるより、VGA解像度のほうが扱いやすくていいと思っている。メールでそのまま送れるファイルサイズにおさまるし、PCの画面で見てもそう違和感はないサイズだ。
ただしそれも“それなりのクオリティがしっかり確保されていれば”の話。メガピクセルケータイがこれだけ出てくると、CMOSの絵では少々不満が残る。サクサク撮れて気持ちいいだけに、ちょっと残念であった。
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