ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズの「A1402S」は、久々に登場した34万画素のカメラ付きケータイである。メガピクセルに比べると解像度では圧倒的に劣るものの、現実には「VGAサイズの絵を撮れればいい」というユーザーも多い。2メガピクセルのケータイを使っているわたしも、普段はVGAモードにしているほどだ。
VGAサイズはメールでも送れる軽さで、そこそこのクオリティもあるのでメモ代わりに撮るには便利。またPCの画面で見てもそれなりに楽しめるので、カメラ付き携帯では扱いやすいサイズなのだ。
A1401Sのカメラ機能は34万画素のCMOS。パンフォーカスで機能的にも非常にシンプルなものだ。ただしパンフォーカスとはいえ、VGAレベルなのでかなり至近距離から無限遠までサポートする。30センチくらいまでは平気そうだ。
また、付属のスタイルアップパネルにマクロレンズを装着することで5−10センチのマクロ撮影も可能になる。
カメラモードの起動は側面のカメラボタンを長押しするか、メニューからカメラを選ぶことで行う。対応する画像サイズは3つ。ケータイサイズの120×160、壁紙サイズの240×320(QVGA)、そしてVGAの640×480(いわゆるPCサイズ)。このうちケータイサイズと壁紙サイズは縦位置、VGAサイズは横位置で記録される。
VGAサイズでカメラモードにすると、画面右に「TOP→」という表示が現れ、横位置の記録になることが示される。
メインディスプレイはQVGAなのでかなり見やすい。撮影解像度とのギャップも少ないので、撮っていて違和感があまりないのもいい。サブディスプレイは自分撮り用に利用でき、閉じた状態で側面のカメラボタンを長押しすると自分撮りモードでカメラが起動する。
撮影時はジョグダイヤルを押し込んで行うが、VGAサイズで撮るときは横位置になるので、側面のシャッターボタンを使うほうが安定して押しやすいだろう。
外部記録用スロットは備えず、その分ボディは非常にコンパクト。VGAサイズで撮った画像を活用するには「SnapMemory」のような周辺機器を利用するか、赤外線通信を行うか、メールに添付する必要がある。auのCDMA 1x端末は、100Kバイトまでのファイルを添付できるため、A1402Sで撮影したVGAサイズの画像ならそのままメール添付して送信できる。今回はメール送信した画像を評価用に使っている。
内蔵メモリは8Mバイト。VGAレベルの画像なら1枚50−70Kバイトに収まるため、数十枚は記録できる。実用上の問題はさほどないだろう。
撮影機能は非常にシンプルで、特に設定すべき項目もない。ライトのオン/オフ、夜景モード、ホワイトバランスくらいだ。
注目すべき機能なのが「格子線表示」。これを表示させておくと、構図を決めるときにカメラを水平に保つのに役立つ。ケータイで撮っているとついカメラが微妙に斜めになってしまい、撮った写真も傾いてるというケースが多い。この機能を使うとそれを防げるのだ。
素晴らしいのは画像の記録時間。ほぼ一瞬で撮影・保存が完了するので、すぐ次の作業に移れる。VGAサイズとはいえ、これはかなり快適だ。
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