レビュー
» 2004年05月20日 18時49分 公開

カメラとドキュメントビューワの使い勝手は〜「SH900i」(1/2 ページ)

シャープ製のFOMA、「SH900i」。前回のレビューでは通話やメールなどの基本機能をチェックした。今回はテレビ電話やカメラ機能、ドキュメントビューワなどの付加機能を見ていこう。

[坪山博貴,ITmedia]

 シャープ製のFOMA、「SH900i」(4月13日の記事参照)。前回のレビューでは通話やメールなどの基本機能をチェックした。今回はテレビ電話やカメラ機能、ドキュメントビューワなどの付加機能を見ていこう。

“心の準備”ができるテレビ電話機能

 SH900iのテレビ電話機能は、既に登場しているほかの900iシリーズとそれほど変わらない。インカメラは11万画素CMOSで、動画のエンコードとデコードはソフトウェアベースで行う。テレビ電話中にはアシスタントビュー機能が使えないが、ほかの900iシリーズでもテレビ電話中には実質シングルタスクとなるため、動作はほぼ同等といっていいだろう。

 テレビ電話の発着信は左ソフトキー(iモードキー)に割り当てられている。通話中は左ソフトキーを代替画像への切り替えに使う。VIEWキーを押せば相手画像を拡大表示できる

 ハンズフリーへの切り替えは発話ボタンの短押しで、マナーモード中は確認画面のあと、ハンズフリーモードに移行できる。ほかのFOMA端末に多い長押し操作より分かりやすく、マナーモード中はハンズフリーモードが利用できない端末もあることを思えば、よく考えて作られている印象だ。

 マナーモード中にハンズフリーに切り替えると確認画面が表示される。短押しでハンズフリーに切り替わるので、誤操作防止の意味もあるのだろう

 ただしハンズフリー時の音量はそれほど大きくない。スピーカーが底面にあるので、少し騒がしい場所では相手の声が聴きとりにくくなる。このため、テレビ電話でクリアな音声通話を求めるならイヤホンマイクは必須だ。

 面白いのは、着信時には着信開始と共に、発信時は発信操作の直後に自分の画像が表示される点。相手との通話を開始する前に、自分がどのように映っているかを確認できるのだ。テレビ電話がかかってきたとき、テレビ電話で話すか、音声のみで話すかを選ぶのに役立つ。

 テレビ電話で発信すると、通話開始前に自分がどのように映っているかを確認できる。テレビ電話の着信時も同様だ

 なお、相手に表示される自画像は、動きへの追従性はいいが、画質はややシャープさに欠ける。この傾向はほかの900iシリーズと概ね変わらず、現行のCPUでソフトウェア処理する限りは仕方ないのだろう。

2メガピクセルで“撮りっ放し”もOK〜「撮った後」の機能

 900iシリーズ中、最高峰の202万画素カメラを搭載したSH900i(3月29日の記事参照)。“撮った後”の機能を見ていこう。

 SH900iは、保存先が本体メモリかminiSDカードかに関わらず、メール添付が可能。また、そのままメールで送れない大きなサイズの写真も、添付可能な容量に自動で再圧縮/リサイズしてくれる。

 画像一覧やビューワからメールを作成すると、大容量添付メールで送信するか、通常メールで送信するかを選べる

 例えば1224×1632の2メガピクセルモードで撮影した写真は、大容量添付メールなら100Kバイト以内に再圧縮、通常メールであれば壁紙サイズの240×320ピクセルにリサイズし10Kバイト以内に再圧縮する。つまり2メガピクセルモードで撮りっぱなしにしても、後からメール添付可能なサイズに簡単に再加工できるのだ。

 ただし、2メガピクセルモードを大容量添付メール向けに再圧縮すると、画質は損なわれる。階調表現が失われ、はっきりとブロックノイズが見えてしまう場合もある。2メガピクセルモードでは画質がノーマルでも300Kバイト近いサイズのため、100Kバイト以内に納めようとするとかなりの高圧縮になる。メール送信で画質を重視するなら、サイズは768×1024、480×640程度に設定し、撮影段階で画質を大容量添付メール用するなどして再圧縮を避けたほうがいいだろう。

 また自動の再圧縮/リサイズが機能するのはビューワからメール作成を行った場合のみで、メール作成画面から添付ファイルとして画像を指定すると、100Kバイト以上の画像は添付ファイルに指定できない。マルチタスク仕様のN900iやP900iなら、画像ビューワを起動して画像をリサイズできるが、SH900iではそれができない。

 メール作成画面から画像を添付すると、ファイルサイズが100Kバイトを超える画像には一覧で斜線が入り、選択できない。この一覧画面からはリサイズも行えない
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