Nokiaのオリラ会長「3G本格化に向け準備できている」NOKIA CONNECTION 2004

» 2004年06月15日 14時52分 公開
[末岡洋子,ITmedia]

 世界最大手の端末メーカーNokiaは、6月14日から2日間、シンガポールとフィンランドの2カ所から年に1度の報道陣向けの発表会「Nokia Connection 2004」を開催中だ。

 初日の14日、時差の関係からシンガポールにて一足先に新端末を発表した後、母国フィンランドではヨルマ・オリラ会長兼CEOら経営陣が登場し、同社の戦略や業界全体の見通しについて語った。ポイントは3G、折りたたみなど製品ポートフォリオの強化、プラットフォームとなった。

 このところ、Nokiaにとって時代は追い風ではない。シェア低下(6月9日の記事参照)、売上高の低下(2004年第1四半期の売上高は66億2500万ユーロで、前年同期比マイナス2%減となった(4月17日の記事参照))と他社に比べると明るい話題が少ない。この日、冒頭でオリラ会長は「Nokiaのビジョンは変わらない」と述べ、強気の姿勢を見せた。

フィンランドでは、Old Cable Factoryはかつて実際にNokiaの工場だった(現在はイベント会場となっている)。1960年代、当時ゴムやパルプからエレクトロニクス事業に移行を図った時で、「Nokiaのスタート地点だ」とオリラ会長

 オリラ氏の言う同社のビジョンとは、“Life Goes Mobile”。具体的には、音声通話の拡大、マルチメディア、エンタープライズの3分野で、顧客、実行力、製品ポートフォリオの3つのエリアにフォーカスして実現する。

 フォーカスエリアの1つ目の顧客は、コンシューマ、オペレータ、企業の3種類に分かれる。中でもこれまでNokiaが後ろ向きだと指摘されることの多かった対オペレータ対策に関しては、「win-winの関係を築くこと」と述べる。オペレータからの差別化への要望は強くなっているが、NokiaではSybmian OSベースのプラットフォーム、UIのSeries 60/Series 40の組み合わせで応える。

 カスタマイズしやすい柔軟性を持たせたことにより、欧州でもトレンドとなったオペレータのポータル展開などを助けるという。オリラ氏は、この日発表した3G新端末の「Nokia 6630」で、英Vodafone、伊TIM、独T-Mobile、スウェーデンのTelia-Soneraと協業中であることも明らかにした。

 実行力では、卓越したサプライチェーン、研究開発、ゲームやイメージングなどの新技術などを強調した。製品ポートフォリオでは、Nokiaの最大の強みといわれてきた使いやすさとデザインの革新性が引き続きキーワードとなる。今年初めに製品の見直しを行い、全カテゴリ・全価格帯に製品を投入する体制を整えた。同社はこの日、ミッドレンジを中心に5つの新製品を発表しており、今年中に総計約35の新機種を発表する予定という。

マス市場の3Gサービスが立ち上がった

 最後に3Gの見通しについて、「今年に入りマス市場の3Gサービスが立ち上がった」と述べ、3G市場の開花を認める姿勢を示した。Nokiaでは今年中に60地域でのの3Gサービス開始を見込んでいるという。また、同日発表した資料の中でも「今年は3Gブレイクスルーの年」と記し、3G時代に向け体制を整えたとことを強調している。

 今年2月に仏カンヌで開催された「3GSM 2004」まで、Nokiaは3Gとなると慎重な姿勢を崩さなかったことから(2月24日の記事参照)、オペレータや端末ショップから、“3Gがブレイクしないのは端末が不足しているから”という批判につながっていた。

 このイベントは、シンガポールではプレスや顧客に最新の端末を紹介し、フィンランドでは経営陣が戦略を語るプレス向けイベントというダブル構成になっている。会期中、新しい端末のほか、プラットフォーム技術や通信インフラ技術、研究開発動向などNokia全体の方向性を打ち出すことになっている。

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