フロントディスプレイ専用の「ターンメニュー」も用意されており、上下ボタン操作で利用頻度の高い機能を呼び出せる。ターンメニューからメインメニューを呼び出すことも可能で、サイドキーの上下左右ボタンを利用すればほぼすべての機能を呼び出せる。文字入力を伴うような作業はさすがに無理だが、設定変更などもほとんど行える。
開いた状態でサイドキーの“決定キー”を長押しすれば、サイドキーをロックできる。閉じた状態では、サイドキーの「決定」の長押しでキーロックを一時解除できる。一時解除してから、ディスプレイ部を開いて閉じると再びキーロックが有効になる。キーロック時でも、音声着信時にはサイドキーの「決定」短押しで通話開始、長押しで留守録開始の操作が可能だ。
サイドキーのレイアウトでは、やや気になる点もある。デジカメスタイルでも利用する、あるいは誤操作を防止するという観点からか、各ボタンは側面をほぼフルに使って配置されている。間隔も広い。このため頻度の高そうな「上+下」「決定」の操作だけでも、左手で持って操作するには親指のストロークが大きめ。「左+右」や「キャンセル」の操作ではかなり「よっこらせ」と親指を意識して動かすことになる。
閉じたままの操作性という意味では、むしろA5505SAのほうが優れている印象を受ける。A5502KやN506iのように「キャンセル」をディスプレイ側に配置し、「決定」に近い位置に配置するといったレイアウトのほうが操作性は良いだろう。少なくとも「決定」「上+下」はもう少し近づけたレイアウトにしてほしかった、と思う。
また気になる点として挙げたいのがフロントディスプレイ時のプライバシー保護だ。A5502KやP506iCでは、フロントディスプレイ状態は着信時にアドレス帳登録名を表示しない機能を持つ。W21SAにはこの機能がない。必須とまではいかないだろうが、検討してほしい機能の1つだ。
au初のオートフォーカス付き2メガピクセルとなったデジタルカメラ機能。カメラユニットが底面に移動し、メインディスプレイをファインダー代わりにできる“デジカメスタイル”の撮影も可能になった。画質や撮影時の操作性に関しては「ケータイカメラ画質研究ラボ」で詳細に触れているのでこちらも参考にしてほしい。
このレビューでも触れられているように、デジカメスタイルでのカメラとシャッターボタンのレイアウトは決して褒められたものではない。右手だけで保持しての撮影は、正直おすすめできない。両手持ちでも慣れるまではライト部分を指で覆ってしまったり、指が写りこんでしまうといったことも多かった。
ディスプレイを開いて、縦位置での撮影ではどうか。持ち方によっては、指が写り込むおそれはあるのだが、比較的ヒンジ側に“寄って”いるため意識して本体下を握ればそれほど問題ないようだ。
撮った後の機能としては、A5505SAではVGAサイズまでしか利用できなかったリサイズ(トリミング)が、UXGAやSXGAサイズでも利用できるようになった。本体メモリに保存が必要な上、QVGAもしくはQQVGAにしかリサイズできないなど相変わらず制限は多いが、一歩前進といったところか。
比較的高速なサムネイル一覧も、3×3の9コマ表示に加えて5×5の25コマ表示も可能になった。25コマ表示ではサムネイルはかなり小さくなるが、リスト表示よりも一覧性が高くかなり便利だ。QVGAディスプレイを生かした機能の1つといえるだろう。
5×5コマのサムネイル表示も可能。大体どんな画像か、ぐらいは把握できる。サムネイル表示も、miniSDに保存した画像で25コマの全表示に2〜3秒と高速だ |
auの場合、外部メモリカードを装着しているとVGAサイズ以上では自動的に外部メモリカードに保存する。W21SAは画像のコピー、移動、削除ともにフォルダ単位やサムネイル一覧で選択しての、複数一括処理が可能。管理機能の基本もしっかり押さえている。
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