携帯電話の機能が複雑化する中、「より幅広い世代の人に使いやすく」というコンセプトで開発されているのが「らくらくホンシリーズ。最新モデルはFOMAになり、カメラも装備。テレビ電話やiショットメール、iモーションメールを楽しめるようになった(7月28日の記事参照)。
前モデルに比べて増えた機能を、どう使いやすく装備したのか。富士通の企画担当者に聞いた。
「らくらくホンのコアターゲットとなるユーザーは、“入力が煩わしいメールより電話”という人。もともと相手がしゃべっているのが見えるフェイストゥフェイスのコミュニケーションのニーズは高かった」──こう話すのはパーソナルビジネス本部モバイルフォン推進部で企画を担当する神尾宗久氏。
開発に向けた事前調査でも、“孫の顔を見ながら電話できる”“買い物で迷ったときに家族に相談する”など、具体的な利用シーンを提案すると、「使ってみたい」「楽しそう」という反応が得られたという。
ただらくらくホンの場合は、テレビ電話にも「誰にでも使える操作性」が求められる。パーソナルビジネス本部モバイルフォン推進部の山田竜太郎氏は「一番大事なのは、どうやったらテレビ電話をかけたり受けたりできるのか」と説明。それを分かりやすくするために装備したのが「光ナビゲーションボタン」だ。電話がかかってくると、通常着信時は発話ボタンが、テレビ電話着信時には発話ボタンとテレビ電話ボタンが光る仕組みで、どのボタンを押せば電話に出られるのが一目で分かる。着信時にはディスプレイ上にも操作方法が表示されるので、“自分の画像をテレビ電話に表示させたくないときにはどのボタンを押して出ればいいのか」も把握できる。
テレビ電話利用時の画面表示も必要最低限の情報に留めて、大きな文字で表示。音量調整は左側面のシーソーキーで、インカメラとアウトカメラの切り替えは右側面のカメラボタンで行える。
FOMAらくらくホンのもう1つの目玉は、カメラ機能の搭載だ。端末右側面のカメラボタンを押すとカメラが起動、決定キーを押すとシャッターが切れる。ここからがらくらくホンらしいところだ。「保存する」「メールで送る」「待ち受け画面に貼る」「撮り直す」という選択肢が表示され、どうしたいかを選べば一連の操作がウィザード形式に沿った形で行える。
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