2004年の国内携帯電話市場は前年比マイナス予測に

» 2004年10月14日 18時12分 公開
[ITmedia]

 ガートナー ジャパンは10月14日、2004年上半期(1〜6月期)の国内携帯電話端末販売実績と下半期の動向予測を発表した。

 これによると、上半期の販売台数は2213万台で、前年同期と比べ8.5%のマイナスになった。

 ベンダー別実績を見ると、日本電気(NEC)がこれまでに引き続き首位を維持し、2位にシャープ、3位にパナソニックが続いた。

2004年上半期の日本における携帯電話端末の対エンドユーザー販売台数(注:PHS含まず)

ベンダー 2004年上半期販売台数(千台) シェア(%) 参考:2003年上半期販売台数(千台) シェア(%)
NEC 4857.4 21.9 5773.3 23.9
シャープ 3145.3 14.2 2737.5 11.3
パナソニック 2985.9 13.5 4417.6 18.3
東芝 2193.0 9.9 2449.1 10.1
三洋電機 2035.9 9.2 1900.2 7.9
その他 6915.6 31.2 6912.5 28.6
合計 22133.1 100.0 24190.1 100

出典:ガートナー データクエスト(2004年10月)

 NECは、前年同期に比べ、販売台数、シェア共に落ちており、カメラの高画素化や新機能搭載において競合他社に後れを取りがちなことから、首位安泰とは言い難い状況だと、ガートナーでは分析。

 一方、シャープは、携帯電話端末市場に参入以来初めての2位を獲得した。NTTドコモおよびボーダフォンの2社と良好な関係を築けたことが、同社の携帯電話ビジネス拡大の基盤になっているという。

 パナソニックは、第3位となったが、P900iの好調な販売に支えられ、上半期後半には販売台数を急速に拡大しており、このペースで販売が推移すれば下半期に第2位を奪回することも可能だと予測している。

 市場全体として2004年下半期は、需要促進材料として、カメラの高画素化や非接触型ICチップ搭載、オーディオ・ビジュアル機能強化など、機能面における充実が図られていく一方で、デザイン性による買い替え需要掘り起こしの動きが強くなるだろうという。しかし、2003年を通じて、カメラ付き携帯電話端末が喚起した買い替え需要の牽引力があまりにも大きかったため、2004年通年の携帯電話端末販売台数が前年を上回るのは極めて厳しい状況だと、同社は分析している。

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