「W22H」は、日立製作所製の2004年「冬WIN」モデル(10月13日の記事参照)。着うたフルに対応し、ステレオスピーカーを搭載するなど冬WIN共通のスペックに加え、au初のスライドデザインを採用した。
スライドデザインは、その機構も非常に凝ったものだ。摩擦抵抗の少ないレール機構で非常にスムーズにスライドするだけでなく、開ける時も閉じる時も途中まで操作すれば、あとはバネの力で完全に開閉するセミオートともいえる機構になっている(11月16日の記事参照)。同社はこれを「スライドアシスト」と呼んでいる。
4方向キーや機能キー(メール/Webボタンなど)をディスプレイ側に備えることで、閉じたままでさまざまな操作ができる点も特徴だ。右側面に終話キーやクリアキーの代替となるマナーキーを備えるため、数字や文字入力を伴わない操作であれば閉じたままで不便さを感じることはない。また開いた場合でも、上下それぞれの段に配置されたキーの間隔があまり開いていないため、操作がさほど苦にならない。折りたたみタイプから乗り換えても、あまり違和感はないだろう。
スライドデザインは、構造的にあまり小型化には向いておらず、W22Hも決してコンパクトはいえない。しかし実際に手にとるとそれほど大きいわけでもなく、例えば同じ冬WINの「W21T」と比較しても、幅と厚みではW22Hが1ミリずつ大きいだけだ。高さが16ミリほど差があるため、必要以上に大きく見えるという印象だが、携帯性に大きく影響を及ぼすようなサイズではない。
142グラムという重さは、さすがに重い部類。ただし開いた状態での高さ(縦幅)が比較的コンパクトに抑えられていることもあり、長時間文字入力をしていると手が疲れる……といったことはない。
W22Hは、スライドスタイルでの開閉操作が各種機能と連携している。この点は、リボルバースタイルの「A5502K」ともよく似たポリシーだ。
ディスプレイ部を押し上げる=「開く」に連動した機能は、シーンごとに異なる(下表参照)。これらは、「オープン設定」からオン/オフの設定を行える。
シーン | 開いた時の操作 |
---|---|
音声着信時 | 通話開始 |
着信通知表示時 | 音声、Eメール、Cメールで最後に着信した履歴一覧表示 |
発着信履歴表示時 | 音声発信 |
Eメール/Cメール閲覧時 | 返信 |
スライド操作に連動する機能は「オープン設定」「クローズ終話」でオン/オフできる |
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