IMS(IP Multimedia Subsystem)は、携帯電話のパケット網上でマルチメディアサービスを実現させる技術。音声通話とデータ通信の統合を目指すために、IPおよびSIP技術を取り入れた仕様が、3GPP(用語参照)の「Release 5」によって標準化されている。
SIP(Session Initiation Protocol)は、いわゆるインターネット電話で使われるプロトコル。接続先情報などを持ったクライアントがSIPサーバを経由することで、あたかも交換機と通したように相手への電話接続を行うことができる。
だがIP電話イコールIMSというわけではない。最近の話題としてよく登場するPush to talk over Cellular(用語参照)のような新しいサービスを統合できることがIMSの必須機能となっている。
IMSを利用することで、利用者同士がお互いの状況を携帯電話上で確認できたり、その情報を基に複数の端末間でメッセージのやり取りやチャットなどを行うことが可能。また、音声通話をしながら相手と同じ画像を共有したり、音声チャットをしながらゲームをするようなことも可能になる。
ちなみに、ドコモの携帯電話の利用者には、「iMS」という差出人のメールが届くことがある。これはiモードメールサービスの略で、ショートメールからのメールをiモードで受信した場合に差出人の名前として表示されるもの。
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