携帯初心者に、細やかな配慮〜「A5509T」のスマートモード

» 2005年02月10日 23時26分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

 東芝製の「A5509T」は、携帯初心者に配慮した「フレンドリーデザイン」対応の1X端末。2.4インチの大型QVGAディスプレイや130万画素カメラを装備するなど、今どきの携帯に求められる2大要素をしっかり押さえている。EZナビウォークにも対応し、1X端末ではハイエンドモデルに位置づけられる。

 フレンドリーデザイン対応の「A5509T」

 デザインはスタンダードな折りたたみ型。指を引っかけて端末を開けるよう側面をくぼませたのは、フレンドリーデザインを意識した設計だ。

 大きな特徴といえるのが、独特のキーデザイン。キーとキーの間にある支えを取り払い、キーサイズをぎりぎりまで大きくしている。キーがすきまなく敷き詰められる形になるが、中央部を盛り上げることでそれぞれのキーを触覚で判別できるようにしている。

 カメラ機能は最大SXGA(1280×960ピクセル)での撮影が可能。Eメール添付のためにファイルサイズのみを再圧縮する機能も備え、QVGA以下の解像度への縮小にも対応する。

 メールは1画面に最大380文字を表示可能。カメラ機能ではSXGAやVGAで撮影した画像をファイルサイズのみ圧縮し、解像度を変更せずにEメールで送信する機能も備える

 スペック面で気になるのは外部メモリに非対応な点。これは内蔵メモリを20Mバイトと大容量にすることで大きなメモリ容量を確保している(BREWアプリ用には別途5Mバイト)。「着うたフル」や「EZチャンネル」のような大容量コンテンツには非対応であることを考えれば必要十分といえるだろう。

 Eメールや各種データを保存するメモリは20Mバイトと大容量。外部メモリスロットは備えていない

細かい配慮が見られる「スマートモード」

 子供やお年寄りなど、携帯初心者の利用を想定したのが「スマートモード」。切り替えると、必要最低限の機能を集めたシンプルなメニュー構成になる。

 スマートモードへの切り替えは、メインメニューから行う(左)。切り替えの際には、アドレス帳や着信履歴の文字サイズを「でか文字」に切り替えることも可能だ(中)。スマートモードのメニュー画面(右)


 「電話」メニューには、音声通話の発着信で利用するほぼ全ての機能がまとめられている。例えば、よく電話する相手を3件まで登録できるワンタッチダイヤルは、待ち受け画面で発話キーを押すと呼び出せるが、発話キーにはそれを示す表記はない。メニューにも入っているのは親切だ

 メインメニューには「私の電話番号」という項目が追加されている。これを選べば、自分の電話番号とEメールアドレスを確認できる。

 スマートモードで変更されるのはメニュー構成だけではない。まず「長押し」というオペレーションを排除している。多くのau端末では、カメラボタンの短押しが静止画、長押しが動画、メールボタンの短押しがEメール、長押しがCメール──といった割り当てになっている。A5509Tでも、通常モードは同様の割り当てだ。

 スマートモードではEメールボタンを押すと「Eメール/Cメール」、カメラボタンを押すと「写真を撮る」「ムービーを撮る」といった選択メニューになり、長押しには反応しない。また数字キーの長押しによるアドレス帳のショートカット呼び出しも無効になっている。

 携帯初心者では、短押しのつもりが長押しになってしまい、意図しない機能が起動する──といったこともよくある。長押しをなくしたのは、こうした誤操作に配慮したものだ。

 スマートメニューで、カメラボタン、メールボタンを押したところ。このようにそれぞれ、通常メニューでは短押し、長押しに割当てられた機能をここから選べる

 長押しの概念をなくしたことで、挙動も分かりやすくなっている。端末側が短押しと長押しを区別する必要がないので、キーを押した瞬間に画面が切り替わるのだ。

 メール作成はウイザード形式にすることで操作を分かりやすくしている

 長押しに対応した端末の場合、押したキーから指が離れないと機能が呼び出されず、画面が切り替わらない。これは携帯の操作に不慣れな人がついキーを長押ししてしまう1つの要因でもある。こうしたことからも、長押しをなくした意味は大きい。

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